ギターサウンドの怪 〜人の耳がいかにいい加減か~

いい音って何だろう…。

最近PC上でギターを弾くことが多くなってきた私、マイベストサウンドを求め絶賛音探し中。多種多様のギター関連ソフトウェアが市場に溢れており、それはそれは楽しい迷宮の中を歩いてます。

で、まあいくつか気に入ったソフトを導入し、バリエーション豊富なサウンドは手に入れたと思います。しかし、色々な音が出せるが故に、ちょっと困惑する事態に…。

本日はその悩みの元をどうするのがベストか、解決策を考えてみたいと思います。

怪奇現象

問題点

まず私が何について困惑しているか、ですが、それは

どのサウンドがベストなのかが分からない

というもの。正確には「分からなくなる」ですかね。

色々なタイプの音を創造、出力できるからこそ起こり得る事態ではないかと思います。特にその状態に陥りやすいのが、DAWソフト内にて音作りしつつサウンド比較をしている時。

そう、音比較!

例えば、サウンドBを構築する為に長くその音を聴いた後、既に完成させたハズのサウンドAを聴いてみるとその音がなんだか変に聴こえる。

「あれ…こんな音だったっけ?」

所謂ゲシュタルト崩壊の耳版みたいなイメージでしょうか。比較する音が増えれば増える程わけが分からなくなる。皆さんはこんな事、ありませんか?

聞いたことがある

私自身こういう事態に陥って、思い出した事もありました。経験豊富な素晴らしいギタリストの方のブログかなにかにあった言葉です。

ギターを弾き始めた頃、まずは色々な実機が欲しくなるのは当然ですよね?当時はマルチエフェクターに興味があり、どれがいいのかネットで調べ倒しておりました。

マルチは1台で何役もこなせる優れモノ。その音作りについての注意点と言う事で書かれていた記事だったと記憶しています。要約すると、

  1. 音作りは一気に行わず、間を置いたほうが良い
  2. 体調により聴こえ方が変わる
  3. 気温や湿度でも変わる

というものでした。何故か凄く印象に残っていたのでハッキリ覚えていました。

①は、一度納得いくサウンドを構築できたと思っても、別日に聴くと印象が変わるなんて事はよくある。というのが仔細。それ自体は私自身リアルキャビネットから音出ししてた時たまに体感してたので、何となく理解はしてたんですね。

②③については都市伝説?的な感じも正直しちゃいますが、音は空気の振動で伝わるという点を考えると有り得ないこともない気がします。

サウンドで確認

じゃあ実際音を聴いてチェックしてみますか。個人的にクリーンよりも歪みの方が、単音よりも和音の方が耳変になりやすい気がします。ただ狙って耳変できるかどうかは分かりません(笑)。

取り敢えず、手持ちの色んなプラグインを適当に組み合わせて作った音源を並べてます。まず基準とする音源をどれでもいいので選び、一通り聞いてみて下さい。聞き終えたらまた基準の音を確認してみる。すると最初に聞いた時と少し印象が変わっているかもしれません。

2ループ、3ループ、とグルグルすればする程、顕著に違いを感じられるのではないかと思います。集中の度合いなんかも関係しているかもしれません。

音源

play_circle_filled
pause_circle_filled
AmpCSS
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
JSTMc
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
McRock
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
NeBg
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
MLC
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
SyCSS
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
SyMc
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
SyMLC
volume_down
volume_up
volume_off

play_circle_filled
pause_circle_filled
SyGem
volume_down
volume_up
volume_off

正直なところ…

流し聞きだとあんま変わらないね(-_-;)。

音源をちょこちょこ作成なり何なりしてる内に、私自身の音作りの統一力がわずかではありますが向上してしまったかも知れない(笑)。企画倒れもいいとこだよ、ったく。

まぁでも、やはりDAW内にて全集中してる時とは明らかに違うので、あくまでも参考程度、としておく事で良しとし、どうかご勘弁願います。

どのプラグインを使ってるかは今回明言しませんが、McRocklin良い音だなぁ、欲しいなぁ。トライアル版ですが音源化イケたので入れてます。今セールだけど…為替のせいでたけぇんだよ。

解決策

解決策、そんなものはねぇ!(笑)

と以前なら吐き捨ててしまいそうですが、この記事を書きながら一つ一つ色々確認してきたので、自分自身結構整理できてきてます。

こうすればそうなってしまう、というのも何となく把握したので、自分なりに対策案をまとめてみたいと思います。

  • 1つの素材に集中し過ぎない
  • 耳休みをする
  • 前提条件として知っておく

まず長い時間の1点集中はあんま良くない。例えばギタートラックのみを永遠聴き続けると、それが耳に馴染んじゃう。たまにアンサンブルを混ぜて聴いたり、ちょこちょこ比較素材も確認し、耳に刺激を与えた方が良い気がします。

またもう“そういう事が起こるのだ”と事前に受け止めておけば、「あ、耳が変になって来たなあ」と感じた時点で作業を一旦止め、耳も心も休憩させるのが良いでしょう。

特に“音が分からなくなる”事態になるのは比較をする時。1つのアンプと1つのキャビネットしか使わないのであれば、まず起こらないと思います。

ただ現在はアンプモデルやらキャビやらマイクやら、デジタル上で自由自在に組み合わせる事ができ正直我々は比較地獄の中にいます。私なんか機材メチャシンプルなんですけどね(汗)。

終わりに

音作りって、難しいですなぁ…。本意気のギタリストの皆様方にはマジで敬服いたします。耳が良くないとやってらんないからね。

私は歌メイン、ギターはサブ的な位置づけですが、ギターの機材ってメチャ魅力的なんで考えなしに色んなものを買ってました。使いこなせず売ったモノも数知れず。

今はありませんけど、欲望に抗えず勢い買いが当たり前でした。現在実機は高すぎて容易に買えないのでソフトウェアの方に完全に興味が移ってます。でも為替の偏りがキツイですけどね。

今後も多くの製品をお試しして比較して行く事になるはずですので、お耳をケアしながら楽しんでいけたら良いかな。

また何か発見なりあればシェアしたいと思います。それではサイナラ〜。