エレキギター 10年放置すると、どうなったか

私、今でこそ毎日ギターを弾くほどハマってますが、過去一度飽きてしまった経験があります。

当時はバイトで貯まった資金で結構高級なギターを買ってました。金の使い道が分からんかった若かりし日々。順番に挙げると、ですね・・・

・Gibson Les Paul Classic 18万程
・Ibanez PGM300 14万程
・オーダーメイド品 20万程
・Gibson Les Paul 57 Reissue 30万程

オーマイガッ!!!(笑)

レスポールクラシックとポールギルバートモデルは、知り合いに買い取ってもらえ、残りの2本も弾かれることなく、放置されるという悲惨な運命に・・・( TДT)ゴメンヨー

放置プレイの結果、どうなったか。それを今回は公開いたします!

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悲しきギターたち

まずは残された2本のギターをご紹介致しましょう。オーダーギターとレスポール。
レスポールの方は度々他記事にも登場していますので、ご存知の方もいるかと思いますが。

オーダーくん

写真が無くてスミマセン。某有名ギター工房さんに無知ながら勢いでオーダー。
この時はポール・ギルバートが大好きで、まんまなスペックだった。

ボディシェイプはPGM、カラーはスカイブルー、ヘッドはポール・スタンレーモデルから拝借。トレモロなしのギブソンスタイルのブリッジ。24フレット。
木材はボディがマホガニー、ネックと指板がメイプル。スケールとナット幅は限界まで細く。ピックアップ構成はHSHで、ディマジオのスーパーディストーション2基とセンター不明^^

ポールファンには分かると思いますが、セレクターをセンターにすると通電しない仕様。

まぁ~、若さ故の過ちと言わざるを得ない(笑)。

Gibson 1957 Reissue

現在復活を目指しているギター。1995年製のヒストリック・コレクション。

B’zの松本孝弘氏がカッコ良かったのもあるのですが、何よりも、フリーのポール・コゾフが滅茶苦茶私の心をぶち抜きまして、レスポール(高額)の購入に至りました。コゾフと言えば1959モデルなんですが、当時はそんなこと知らず。

オリジナルピックアップは57classic。ABR-1ブリッジにトールタイプのエスカッション。1年程で音が出なくなったので、当時の音の印象は皆無。

ネックはぶっとく、重くて弾きにくい、サヨ~ナラ、こんな流れで放置へ(笑)。

放置状況

オーダーくん

●放置期間
約10年~15年くらいではなかろうか、ウン。

●放置状況
前期、付属のソフトケースに入れて壁かけ。
中期、三点足のスタンドに乗せ、部屋のインテリアに。
後期、ケースに入れて押し入れへ。

●備考
弦は張りっぱなしだったが、一応緩めておいた。
中期以降、弦はほとんど交換した記憶がないぞ。
窓際でインテリア化してたから、日光直撃だったな。
後期以降、通電回数は数えるほど。

Gibson 1957 Reissue

●放置期間
約15年~18年。購入が1998年なので・・・(驚)

●放置状況
前期、純正ハードケースにて大切に保管。
中期、部屋の隅っこへ、ケースは埃まみれに。
後期、ケースごと押し入れの奥へ。

●備考
ラッカー塗装というのもあり、完全ケース保管。
弦は張りっぱなし。ただ緩めておいた。
1年で音が出なくなったので、通電一切なし。
前期以外、ケースを開いたのは数回のみ。

結果、どうなったのか?

時は2017年。長きに渡る暗闇生活を強いられた2本。
久しぶりに状態を確認してみたところ、それぞれコンディションに違いが見られました。

オーダーギターは・・・

ギタースタンドに立てかけ放置した期間が長く、レスポールより過酷な環境だったことは間違いありません。弦はもちろんフレットやペグは錆が酷く、謝りながら磨きました。

初めて開けた内部はとても綺麗で、ノイズ処理、配線はしっかりした仕事がなされており、ノイズなく音が出ました。

ただし致命的な問題点が浮き彫りに!

まぁ、ネックですね。素人目で見ても分かるくらい波打ち、ねじれ確認できました。弦高をいくら調整しようとも、各弦におけるバランスはバラバラ。
トラスロッドにて調整を試みようとしましたが、固定部品と思われるナットの錆びが酷く、クルクル空回り、調整不可でありました( ;∀;)

最終的に、粗大ごみ行きが妥当かと思ってましたが、世の中は広い。
壊れたギターも買い取って頂ける「TK Guitar」さんを見つけ、出張買取にて1万円で引き取ってもらいました。音が出るのでネック状態が良ければ、3万程になったらしいです。

レスポールは・・・

15年以上は確実に弾いてません。なにせ音が出なかったのですから。それが幸いしてか、ずっと純正のハードケースに入れておきました。
結果的にはこれが大正解だったのでしょう。湿度調整剤などは入れてません。

錆びはフレットがもっとも酷く磨き倒し、他の金属パーツはなんかイイ感じにくすんでました。ボディ表面には無数の細かいクラックが入っていて、意図しないエイジド加工感(笑)。
ですが、ブリッジは埃と錆まみれで、オクターブ調整のネジが頑として動きませんでした。

内部を覗いてみた所、トグルスイッチが何故か埃まみれだった。他の配線系は雑ではありましたが各部しっかりハンダ付けされており、音が出ない原因はおそらくトグルスイッチだったのでしょう。
ただ当時は知識も乏しく、何が原因か全く見当も付かず、結果内部パーツは思い切って全交換しました。幾度とない失敗を繰り返しながら、なんとか音が出る状態に。

もっとも心配していたのはネックの状態。見た感じは大丈夫だったのですが、やはり音出ししてみないことには確信に至れません。その結果・・・

ビビり、音詰まり等、各ポジション問題なく、安心すると共に正直驚きました。これがGibson USAクオリティか!と。これだけ放ったらかしにされながら、この木材の強さには感謝しかありません。

ただし音が取っ散らかってます!

これ間違いなく保存環境により木材が何らかの影響を受けているものと思われます。まさにそんな出音です。やはりギターは弾き込んでなんぼ、共に育ってゆくというのは真実ですね。

でも、ギターに合ったハードケースに保管するのはホント大切だと痛感。

まとめ

一言、ギターは大切に!ということにつきます(笑)。

オーダーギターは国産の丁寧な仕事により、放置後も音が問題なく出せました。
レスポールはクオリティの高さを保ち続け得る、良質な楽器だと改めて分かりました。

それでは最後に、2本のギターを10年以上放置した結果のまとめ。

オーダーくん
・フレット、ペグが超錆びつく
・ネックが修復困難な程曲がった
・配線系に問題なく、音が出せた

レスポール
・フレット、ブリッジが錆びつく
・ボディにクラックが入る
・保存環境による影響が音に出る

こんな感じになりました。実験するつもりで10年以上も放置した訳ではないのですが、色々学びを得ることが出来ました。
三点足のスタンドにずっと立てておくのはよろしくないですね。長期間の保管は、ソフトケースではなくハードケース。それもギター形状に合ったものがベスト。弦も張ったまま、緩めておくのがいいかも。

ギター、楽器はやっぱり弾いてなんぼ、です。弾けば弾くほど、とは言えませんが、弾かなければ確実に外観、出音共に衰えていきます。

現在はレスポールを復活させるべく奮闘中。
長らく放置した分、これからは最上級に愛してやるぜ!(´∀`*)ポッ