先日アンプシミュレーターの比較記事を書いたのですが、同時にキャビネットシミュレーターも沢山お試ししてました。
キャビシミュで音が劇的に変わるのは言うまでもなく、実機をPCで使う際には必須であり超重要なアイテムです。
Synergy使いの私は、扱いやすさ、サウンド、価格、トータルバランス最高な製品をずっと探し続けているのであります。
今回お試しした製品はフリーのものも含め総数10。
それぞれに特徴があり、どれが自分にとってのベストか知りたかったので非常に有用な時間を過ごせました。欲しいの使うの決めるのだ。
使用機材
最近メチャ紹介しまくってる我がギター用メイン機材。でも許して、コレしかないの(笑)。現状なんの不満もありません!結構頑張って買ったしね。
Synergy Amps Ubershallモジュール
所有しているモジュールの中で今一番好き。特にレッドチャンネルの歪みは最高。ギャンギャンに歪むので個人的にゲインは9時〜11時で丁度良い。それ以上だとノイズもヤバいんで。
音の特徴としては高域がつき抜けてくれる。キャビシミュ挿した時のモコ付きが大分軽減され非常にバランスのとれたサウンドになります。Ecstasyモジュールの方が音作りは難儀する…。
Blackstar Amped1
パワーアンプ代わりに使用。センドリターンがインサーションケーブル(Y字)接続である事以外はお気に入り。まるで外部プリアンプの為に作られたかのような仕様なんです。
特にパワー管シミュレーターが秀逸で、音の質感を多彩に変化させる事が出来ます。出力の切り替えも1W,20W,100Wの3段階で行えますが、大変便利な機能であり、これまた音の質感を変えられる。
サウンドチェック
既にトライアル期間が終了したものも多く、その時音源化してたものしか残ってませんので、音源は前の比較記事のを使い回し。
スピーカーはVintage30、マイクは57/121のコンビを基本としてますが、対応してない場合は付属のものを使用しています。またパラメーター等はほぼ素の状態。
モニタリング環境によってはマジで違い分からないと思います。音源は全てMP3です。
Two notes /Wall of Sound
ずっと愛用してきたWOS。マイクポジションを自由に配置出来るのが特徴。音的には空気感があるリアリティの高いものですが、その分扱いは難しめ。
納得のいくサウンドを得る為には、EQやコンプ、各種設定をしっかり調整してサウンドを組み上げないと、“なんか違う”という感じになりやすいです。
Two notes /Genome
同じくTwo notes製品。2024年に発売された本格アンプシミュレーター。そのキャビネット部分のみを使用。WOSと基本的には同じ音のはず。
別売りキャビのライセンスを持ってるからか、トライアルがいつまでも終了しない(笑)ので、有り難く使わせて頂いてます。WOSよりシンプルで扱いやすいです。
Bogren /MLC S_Zero100
Bogrenのアンプシミュレーターで、そのキャビ部を使用。リアルスピーカーの挙動を再現したIRDX機能を搭載。個人的には大好きな製品。
キャビシミュの出音は重心が低めでヘビーなジャンルに向いてる感じですが、特に弄らなくても前に出てくる音なので非常に扱いやすいです。
Softube /Celestion Speaker Shaper
IRからの脱却を計れるかもしれないスピーカーシミュレーター。セレッション公認というのが強み。選べるスピーカーがもっと多ければ尚良いですよね。
GoldとかCreamとかEVHとかさ、せっかくなら使いたいですもん。ですがサウンドはかなりの好印象。豊富なサウンドバリエーションを生み出せるので、正直他はもう要らない…かも。
Celestion /Speaker Mix Pro
本家Celestionのキャビネットシミュレーター。コレあるから流石にSoftubeの方は限定されるのはやむなしですかね…。フェーダーが沢山並んだ硬派な見た目ですが操作は簡単。
複数読み込んだスピーカーデータを音量調整やパン振りを行い、その名の通りミックスしてサウンドを作り上げていきます。お値段は他社のものより少しお高め。
ML Sound Lab /Mikko2
機能が限定されたフリー版があり、誰でもすぐに利用可能です。UIは決して美麗な部類ではありませんが、操作性が高くサウンドも上々です。
ただ現時点でですが致命的な難点が一つ。外部IRデータを読み込めない。ML Sound Labは最近ReflexというIRを発売したのですが、それも使えないんですよね(笑)。
多分そのうち対応しそうかな?公式動画のコメント欄でそんな内容の話が出てた気がします。
Fractal Audio /Cab Lab 4
Fractal AudioのCab Lab4も、なんと無料版として現在開放されています。中身はスッカラカンなのでIRデータがないと使えませんが、これも良いです。
今回CelestionのVintage30(マイク57/121)を読み込んで使ってますが、素の音が他とは違います。ハイ・ローのカットが入ってるからなのか、質感が非常に好み。
IRローダーとして使うなら間違いなくコレ推し。
NAM
オープンソースで開発されている完全無料のNural Amp Modeler、略してNAM。NAMの技術は既に方々で利用されてますし、プロファイルされたリグデータ等も無料で大量入手可能です。
現在IRデータを一つしか読み込めないので、CelestionのVintage30、57/121のミックスデータを使用しています。音的には何の問題もないのが恐ろしいですな。
Nembrini Audio /IR Loader
最近知ったNembrini Audio。IRローダーを単体でリリースしています。音量調整、コンプ、EQなど、1画面に機能が凝縮されており操作感は良好。
こちらもCelestionのVintage30を使用しています。Nembrini Audioは積極的にスマホアプリも出していて、このIRローダーもApple Storeにて入手可能です。
でもワシAndoroidユーザー(笑)。
STL /Ignite NadIR
無料のIRローダーと言えばコレでしょう。現在はSTLからダウンロード可能で、Emissaryバンドルにアンプシミュレーターと共に入ってます。
他のローダーと同じくCelestionのVintage30を読み込ませてます。出音が同じなのは当然でしょうが、それぞれ微妙な質感の違いがあるんですよねぇ。
で、メインは何にする?
弾くと聴くではえらい違い!という事を前提にしとかないとね。
私もこのWeb上のMP3をザっと聴いても全部同じに思えますから(笑)。プレイ時だったり、DAW上だとハッキリ違いが分かるのがとても不思議です。
で今回色々試してみて、操作性、音、価格から総合的に判断しお気に入りを決定。IRローダーとして今後使いたい製品が一つ、セール来たら買おうと思った製品が一つ。
まずIRローダーNo.1は「Fractal Audio Cab Lab4」です。手持ちのIRを使う時はまずコレを使うと思います。単純に音が良かった。UIも扱いやすく好き。
続いて「Softube Celestion Speaker Shaper」は欲しいです。基本前に出る音で、組み合わせや設定次第でほぼ無限のサウンドを生成可能。実機でもアンプシミュレーターでも相性は悪くなく簡単操作でお値段〇。
現在タイミングよくサマーセール来たのでポチっちゃいます。円安クソくらえ!スピーカーの追加とかはないでしょうが、IR破産をせずに済みそうです(笑)。
Bogren MLCのキャビ部も良いですし、キャビネットのバリエーションはこれで必要充分になりました。真面目にキリが無いですからね。余は満足じゃ。