ミックス、マスタリングに使用するプラグインメーカー(ブランド)を1つに絞ろうぜ!というのを今回の趣旨としましょう。いや無理か?(笑)。
プラグインメーカー(ブランド)は昔より増えましたし、製品バリエーションから見ても正直出し尽くされた感はあります。もうどこも年中“セール中”。
操作性や効果などメーカー毎に特徴がありますので、特に初心者の方はベースとする会社をまず決める、というのは良い方法だと思いますよ。
今回は私自身も買い物感覚で真剣なのです。トータルサウンドメイクを可能としているプラグインを揃えているメーカーを集めてみました。
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Contents
前置き
極論DAW付属のもので充分(笑)。
…なんですけど欲しくなるんですよねぇ。デジタル製品って実機に比べて安いし、かさ張らないのですぐ買っちゃう。セールの度に増えていくのだ。
でも気付いたら使っていないものも大量にあり、ライセンス管理やらアップデートやら、面倒くさい事この上ない。そういう状況に陥る方、結構いるんじゃない?
当の私も、結局使わずじまいで排除したプラグインは数知れず。シンプルに勿体ない。ただ幸運にも個人的お気に入りメーカーを見つける事は出来ましたけどね。
デモやサブスクでしっかり確認してみる事がホント大切。過去の私みたいに安さにつられ即ポチしまくるときっと後悔と負の遺産が増えていく事になるかもよ。
おすすめプラグインメーカー
まず選抜条件ですが、ミックス、マスタリング用のエフェクトを扱っている事が絶対条件。今回音源は脇役です。主にEQやコンプ、リミッターなど楽曲をトリートメントしていく際に使用するエフェクトをラインアップしているメーカーをピックアップしています。
つまり「君に決めた!」と言えるであろう高い信頼性と実績を持つメーカー。有名どころばかりで面白みに欠けるかもですが、“間違いない”んだから仕方ない。
※順不同です。
WAVES
一昔前は唯一無二の存在で業界を席巻した王者。数々の名曲の裏にWAVESあり、そんな存在です。私もバンドルやら単品やら色々購入しお世話になっております。
最近、販売形態をサブスク1本化するとか何やらで大炎上してたみたいですね。全然知りませんでした(笑)。結局従来の方式とサブスクを並行販売する形に落ち着いた様です。
圧倒的な数のプラグインがありますから出来ない事など無く品質も折り紙付き。サブスクは1週間無料トライアルが可能なので是非お試しあれ。
▼WAVES JAPAN
https://wavesjapan.jp/
Universal Audio
現在最も高品質なプラグインエフェクトメーカーと言えば多くの人がUADと答えるでしょう。UADはUniversal Audio Digitalの略で、その製品群は他社と比べお高めです。
これまでは「Mac専用&UADハード必須」という強力な縛りがありましたが、最近Windowsに対応したり、UADxというハード不要で使えるネイティブプラグインを開発したり、かなり大きな動きを見せています。
UADのサブスクであるUAD Sparkに収録されているプラグイン数はまだまだ寂しい感じがしますが、UADx対応のプラグインは順次増えていくみたいです。
私はWinユーザーなのですが、これまで全く無縁だったUAD製品が今後使えるかと思うとワクワクが止まりません。ただそれなりのPCスペックがいるみたいなのでそこは要確認ですね。
▼Universal Audio
https://www.uaudio.jp/
Native Instruments
エフェクトよりも音源系に強い印象のNI KOMPLETE。私が買ったのはKOMPLETE9。Vintage OrganとSoftube監修のコンプ以外は使ってませんゴメンナサイ。
上位版と通常版といういくつかの製品における格付け的製品形態は正直嫌い。ただ元祖“全部入り”の代表格なのは間違いなく、Kontaktはマストアイテム。
今回Native Instrumentsをチョイスしたのには理由がありまして、iZotopeやPlugin Allianceといった確実にピックアップしようと考えていた強力なメーカーがNIの傘下になったらしいんですよ~、しかも最近。
傘下に入ったプラグイン群が今後どういう取り扱いになるのか気になります。
▼Native Instruments
https://www.native-instruments.com/jp/
Plugin Alliance
著名なブランドのデジタル製品を数多く扱っているPlugin Alliance。特にBrainworx社の製品が個人的にはお気に入りで使用頻度も信頼度もバリ高です。
オリジナリティの高いトランスペアレントなものから実機を綿密にエミュレートした製品まで、ミックスやマスタリングで活躍する有用なプラグインが超充実。
過去Kontaktとの相性不良もあったりしましたが、まさかNI傘下になるなんて想像もしませんでしたよ。ライセンス移行時に面倒なことにはならないで欲しいです。
▼Plugin Alliance
https://www.plugin-alliance.com/
iZotope
AI技術を使用した製品には全然抵抗がなくむしろ好き。ただ初めて使用したNectar elementsが自分には合わず、以来iZotope製品は食わず嫌い。
OzoneもNuetronも私みたいな面倒臭がりの人間にはピッタリのアイテムなハズ。そもそも完璧を求めていないので、試してみる価値は大いにありそう。
Music Production Suitesには早速BrainworxとNIの製品がバンドルされていますね。サブスクも2プラン用意されているみたいです。
▼iZotope
https://www.izotope.com/
Softube
外観もサウンドも高品質なプラグインメーカー。今現在のところ全部入りバンドルみたいなものは確認できませんでした。バンドルは厳選ものがいくつか存在。
Softubeは実機のエミュレートに定評があり、美しいGUIがまた購買意欲をそそられます。また最近アップデートされたAmp Roomがかなり良さそうなんですよねぇ。
今アンプ系ソフトウェアって凄い事になってますよね。もはやギターレコーディングはソフトでもいいかな?ってアナログ大好き人間の私が思うくらい音が良いものが多いです。
許されるならば、Softubeに染まりたい。
▼Softube
https://www.softube.com/
Fabfilter
波形が中心のスタイリッシュなデザインと操作性の高さで瞬く間に人気プラグインメーカーとなったfabfilter。気になる帯域の調整も素早く行えます。
今では国内ショップでも取り扱いがありますが、個人的には本家で購入するのが一番だと思います。プラグインの所持数により割引が適用されてかなりお得です。国内販売店でも同じ方式なのかは不明です。
セールの値引き率はいつも25%。今円安なのがネックですね~。
▼Fabfilter
https://www.fabfilter.com/
Slate Digital
SlateDigitalはFG-Xで注目を浴び、画期的なVirtual Mix Rack(VMR)が話題を集めました。APIモジュールのようなラック型エフェクトは後にIKやPSPからも発売されています。
エフェクトを自由にルーティングできたり、実機の様な操作性は単純に楽しく分かり易い。私もずっと欲しかったのですが、当時はエフェクト3つのバンドルにしては価格が…みたいな事で縁がありませんでした。
SlateDigitalはサブスクを全面に押し出しています。単価の高いエフェクトが数多くあるので、個人的にも単体購入よりサブスクの方がお得な気はします。
▼Slate Digital
https://slatedigital.com/
IK Multimedia
最近TONEXでギター業界に革命をもたらしたIK。技術以上に圧倒的な“安さ”に驚愕。おそらく今後ステージ用の本格的な機材を市場投入してくるのではないかと思います。競合他社は戦々恐々としているかもしれません。
IKは音源もエフェクトも積極的に開発してきたので、ソフトウェアラインナップはかなり充実しております。全部入りのTotal Studioの最新はバージョン4。
新規DTMerはコレ買っとけばその日から曲作りに専念できるでしょう。
▼IK Multimedia
https://www.ikmultimedia.com/
PSP Audioware
VintageWarmer2が大ヒットしたPSP。ハッキリ言って昔も今も地味目ですが、私はPSPの製品が大好きなのです。サウンドの相性が良いと感じています。
望む効果が得られやすくイメージ通りの出音にしてくれます。多くの製品を所有したいのですが、残念ながらバンドルがないんですよねぇ。全部単体売りという形式。
デモ期間が30日設けられているので、気になったものは是非お試しいただきたい。
▼PSP Audioware
https://www.pspaudioware.com/
Arturia
音源バンドルのV Collectionは有名で知っていましたが、エフェクトバンドルも出してたんですね。空間系も含む30種類のプラグインが収録されています。
このFX Collection4は最新作みたいで、2023年6月30日までイントロセールとなっています。国内販売店でも4万円を切る価格は凄く魅力的。
衝動買いをしちゃいそうだよ…。
▼Arturia
https://www.arturia.com/
Acustica Audio
美しすぎるGUI、実機に迫る素晴らしいエフェクト効果、そして激重(笑)。私はCoral2を所有していますが、非常に滑らかに掛かるコンプは替えが利かず超重宝しています。
基本的にチャンネルストリップが多い印象で、どれか1つ入手するだけでも非常に強力なアイテムになるかとは思います。ただ負荷チェックは絶対必要。デモなりフリーのもので是非お試し下さい。
プラグインだけじゃなくサーバーも重いのはどうにかして欲しい。
▼Acustica Audio
https://www.acustica-audio.com/
MeldaProduction
オリジナリティ溢れる製品が多いどちらかと言えば玄人向けのプラグインメーカー。エフェクトも音源も何でもござれ。全プラグインが使えるサブスクもあります。
製品自体の評価は上々なのですが、独特のUIに多くのパラメーターがあり操作難度は高いかも。細部まで調整できるのが最大の強みで、音を追求する方にはベストツールになり得るかと思います。
最近ではグラフィカルなUIの製品も増えてはきています。
▼MeldaProduction
https://www.meldaproduction.com/
DMG Audio
知る人ぞ知る的なこちらも玄人向けなプラグインメーカー。ブルーを基調とした統一性のあるUIが特徴で、ミックスやマスタリング用のプラグインが揃っています。
ただ、既存製品を購入する事やアップデート等はしっかりありますが、新製品は数年前から出されておらず、DMGとしての動きが鈍いのが気になる所ではありますね。
▼DMG Audio
https://dmgaudio.com/
終わりに
プラグインエフェクトに何を求めますか?
使っただけで音が良くなったり…なんて夢を見るのは止めましょう。ツールはあくまでもどう使うのかが大事。まぁ当然ですね。
ただアナログ的な出音変化というのはプラグインにも存在していて、味付け的なものでしょうが凄く好みの質感にしてくれるものは非常に重宝しています。
使用プラグインメーカーを一つにするとしたら、私はSoftubeにしたいかな。次点でPSPですかね。クオリティ的にはAcusuticaなんですが、重すぎて現実使えないんで。
今回ご紹介したプラグインメーカーの製品、私実はほとんど所有しています。そして半分くらいは使っていません(悲)。
1つに絞る、というのは実際無理かもしれませんが、ベースとなるメーカーを1つか2つにするのはおススメです。私だったら、SoftubeとPSPとPlugin Allianceと…(笑)。