色々右往左往して辿り着いた現状最高のマイ家弾きセットアップ。そのサウンドを今一度客観的に確認してみたく思いたち今回企画化。
数多くの機材を買い漁り、結果敢行された非情な断捨離…。そんな過酷な道のりを経てなお生き残った愛すべき機材たちが生み出す音比較大会。
んな感じです!
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Contents
セットアップ
録音の流れ
今回の録音はこのような流れで行いました。あらかじめLooperに収録したフレーズをモジュールを切り替えて再生、録音していきました。
できる限り普段弾いているサウンドで比較したかったのでマイク録音してみました。しがない賃貸ルームにおける限界音量にて収音。30分程連続して出し続ければ確実に隣人が殴りこんでくるレベルです。それでも小音量の領域ですがね。
使用機材
ギター
前回はフジゲンテレにて比較したのですが、今回は我がメインギターを使用。搭載しているのは低出力ピックアップなのですが、やっぱハムバッカーは歪みのノリが良い。
1995年製、もうすぐ30歳になるこのギターですがまだまだ現役。今後こんな高いギター多分買う事ないと思うので、勢いで買った若かりし自分を褒めたいですな。
パワーアンプ
Synergyはあくまでプリアンプなので、キャビから音出しするにはパワーアンプが必用。真空管アンプやら単体パワーアンプやらそれはもう色々試しました。
チューブアンプのリターン挿しが一番良い音なのは間違いありませんが、サイズ感や音量面を考慮すると家弾き用途として扱いやすいとは言えません。
そこでパワーアンプ替わりに購入してみたこのAmped1。控えめに言って最高です。出力の切り替えに複数のパワー管シミュ、プリアンプとの相性は抜群です。
Amped1は今回画像の設定で固定しております。
インターフェイス
今回使用したオーディオインターフェイスはPC音源として普段使いしているコチラ。Focusriteの結構前のモデルで正式名称は「Scarlett Solo 2nd Gen」。
MONITORノブにガリが出ている年季もの。我が家ではレコーディングデバイスとしての出番は既に無いのですが、ケーブルすぐぶっ挿せるというだけの理由で今回使用(笑)。
その実力や如何に?ってな感じですか。
キャビネット
私が知る限り1×12キャビとして最小の箱。スピーカーも様々試しましたが、今はCelestionのVintage30に落ち着いています。バランスが良く扱いやすい。
SM57はこんな感じに設置。まぁハッキリ言ってテキトーです。ただ録音後に思う事は、アンプによってマイクポジションを変える必要性はあったかもしれないですね。
マイキングは奥が深いぜ…。
使用ソフトウェア
使用DAWはStudio One。各ギタートラックには音量的な問題で上記のコンプとリミッターを掛けてます。マスタートラックには割れ防止用にISL2を挿入。
ドラム音源は今年買ったばかりのEZdrummer3を使っています。AIテクノロジー万歳(笑)なプラグインたちですがメチャ便利。
音的にもそれほど劇的な変化をもたらしてる訳ではないので、今回はプラグインで音量を持ち上げる事にしました。流石に素の音は小さいですからね。
音比較
それでは本番、音比較です。
録音時のセッティングは画像の通り。個人の好みが大いに反映されとります。ノイズ処理はしてませんので、裏でカラスの鳴き声とか入ってるかも…。
ドラム音量は小さめ。いつも通り拙いプレイはご容赦を。
Friedman BEBB
BEBB/1ch
クリーンサウンドが欲しくて入手したこのモジュール。狙い通り満足しております。正直フレーズとサウンドが合ってませんが、シャリンとしたコードトーンがイイ感じ。
スイッチでサウンドの質感を変化させる事も可能なので、もう私的にクリーンはこのモジュールのみで充分。Friedmanモジュールは沢山出てますが、やっぱコレが一推し。
BEBB/2ch
BEBB歪みチャンネルはゲインマックスにて録音。生音と録り音のギャップを感じるモジュールその1。弾いてる時はそんなグッとは来ないのですが…。
何故でしょうか。非常にバランスの良い歪み感で耳障りがよく、この録り音好きですね。生音はゲイン足りないとか無個性だとか正直感じてたのですが、ムムム(笑)。
よりハイゲイン化したい場合もブースター使えばいいだけですから、そう考えるとBEBBは非常に万能なモジュールと言えますね。
Fryette Deliverance
Deliverance/1ch
生音と録り音のギャップを感じるモジュールその2。豊富な操作系統を搭載し所有モジュールの中で最も幅広いサウンドを作る事が可能。その分扱いが難しい。
これはBEBBとは逆で、弾いてる分には凄く気持ちのいいクランチサウンドなんですが、録り音はなんかモコついてる感じ。音がかすれてる様になってます。
マイクの種類やマイキングで調整すればより良くなるのかな?今回はスイッチ類も全くデフォ状態ですし、まだまだ秘めたポテンシャルはあるはずです。
Deliverance/2ch
2chはより歪みを増し丁度良い感じに。設定的にちょっとローを上げ過ぎてる感はありますが、弾いてる時はBassmanライクなサウンドで気持ち良いんですよねぇ。
これも不思議、録り音は生音よりも歪みが少なく聞こえます。もしかして音の重心を低めにした際にそうなる?Brightスイッチを使えばバランスが良くなるかな。
マイク録りって、面白いなぁ(笑)。
Bogner Ecstasy
Ecstasy/1ch
個人的に一番贔屓にしているモジュール。Bognerに限った話しではありませんが、実機はおいそれと手が出せない価格なのでSynergy様様ですよホント。
1chは煌びやかなコードトーンが特に気持ち良く、激しく歪ませるよりこれくらい軽いクランチーなサウンドが好き。音の根幹部分がしっかりしていて実に扱いやすいです。
Ecstasy/2ch
芯のある図太いサウンド、肉汁が溢れるかのようなジュワっと感がたまりません。弾いてる時は各帯域の主張が過剰に感じてしまう事もあるのですが、録り音はグッド。
ナチュラルに太いサウンドで録音できるのは強みですよね。このモジュールはもっとおデブにも出来るので、普段はあまり好んで使わない設定等も録音時には活かせそう。
今回は言ってみれば少し遠慮した設定になっているかと思いますが、当然ながらより凶悪なサウンドも余裕で出せます。この辺はプレイジャンルと好みにもよりますね。
Bogner Uberschall
Uberschall/1ch
Uberschallモジュールのクランチサウンドいかがですか?実はめちゃくちゃ良いんですよねぇ。変に癖が無く、Ecstasyよりも重心が高い感じです。
実機と同じくモジュール自体基本的には超ハイゲイン設計なのですが、1chはこういったローゲインドライブや、よりクリーンなサウンドをも作る事が可能です。
意外と万能なヤツなんすよ。
Uberschall/2ch
…とは言えやはり本領を発揮するのはこのチャンネル。小型プリアンプ化されたからといって、その名を汚すわけにはいきません。
ジャキジャキした特徴的な歪みサウンドはマイク録音でも健在、素晴らしい。ただ当然ノイズは多いです。ゲイン9時くらいでも個人的には満足な歪み感です。
生音ではもっと癖強なんですが、SM57録りだとバランス良くなるなぁ。これはDIアウトとの比較も必要になりそうですな。楽しくなってきやがったぜ!
終わりに
小音量&小部屋マイク録音サウンド
いかがでしょうか?貧乏音楽家のリアルサウンドがここにあります。YouTuberなんてみんな高くてええ機材使ってますから、実際とは違うんですよ(妬み満載)。
まぁでも正直、結構イイ感じじゃないですかね。ダイナミクスのしっかりあるリアルなギターサウンドになっていると思います。クリーン系は音圧不足が露呈してますが。
ただ実際は家で1曲フルマイクレコーディングは無理かなぁ。近所迷惑この上ない。マイク録りするならスタジオへゴーがおすすめだし私ならそうしますね。
後、パワーアンプ役のAmped1も違和感ないと思うのですがどうですかね?何分私の耳がもうそれに慣れてしまっているので少し不安です。パワーアンプが真空管だともっとダイナミクスも音圧も上がりますから。
「Synergy+Amped1」という私の家弾きセットアップ、アナログ機材大好き人間が妥協点を見出しながら辿り着いた組み合わせですが、現状は…やっぱ満足かな。
私が思うに「飽きない音」を出してくれる機材が最高ではないかと。これ結構確信ついてると思いますよ。私にとって今はそれがSynergyかな。