本日は作詞についての初めての記事になります。
私の持論として、ボーカリストは作詞が出来た方がいい、いや、むしろ書けなければいけない、と思っています。
歌はメロディに言葉が乗ったものです。
そして、詩の内容により聴く人が共感を得たり、勇気づけられたり、言葉とは、誰かのためになり得るものなのです。
そしてバンドの中で、言葉を届けるのはボーカリスト。自分の言葉で歌うのは、感情も乗りますし、説得力も増します。あなたが歌い手ならば、是非作詞できるように努力しましょう。
ですが作詞はなかなか奥が深い。正解というものはないのですが、気を付けた方がいいことがいくつかあります。
今回は作詞する際「やってはいけないこと」について簡単に挙げていきます。
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やってはいけない5か条
①日記
まずこれ、初めて作詞を試みた時によく陥る症状です。
異様に文章が長くなり、メロディにハマらない。余計な言葉が多く、まとめる(はしょる)ことが出来ないんですね。
「誰が」「いつ」「どこで」「何をして」「どう思った」といったことを丁寧に全部書こうとするとそうなります。
この症状の人は言葉を「引き算」する意識を持ちましょう。
②単純な連想ゲーム
これをしちゃうとホントつまんない歌詞になっちゃいます。誰の心にも届かない。
どういうことかと言うと、ありきたりな言葉をつなげてしまうこと。
使い古された表現や、すでに誰かが使ってしまった表現も避けるべきだと思います。
また、定番化し、認知されてしまっているイメージをそのまま使うのもヤバイですね。
例えば、
・「淡い」→「恋心」
・「人生」→「旅」
・「空を見上げて」→「ちっぽけな自分」
みたいなことです。
絶対に使ってはダメ!ということではありません。要は使い方。前後の文脈や、アイデア次第でとんでもなく輝く場合もあります。単純な言葉に、意味を乗せてあげるテクニックです。
ここで覚えておいてもらいたい大切なことは、
「シンプル、ストレート」と「単純、単調」は違う、ということ。
③辞書で調べた難しい言葉
辞書で調べた難しい言葉、使っていませんか?
これも結構イタイ。文中に突然意味の分からない難解な単語。作っている本人はカッコいいと思っているんでしょうが、聴く立場からすると「???」
タイトルとかに持ってきて、詩の内容で「なるほど!」と思わせることができるなら有効ですし、ある程度のファンがいるアーティストならば問題はないでしょう。
好きなアーティストの作品なら、ファンは言葉の意味を調べてくれるかもしれません。
完全に内向きの手法。外向きではありません。
無名な人が「多くの人に聴いてもらいたい」といった時に用いる方法としては愚策です。誰もそんなの調べてくれない。「なんか意味分かんないこと言ってる~」でおしまい。
④同じ言葉を繰り返しまくる
人は、まったく同じことを何度もされるとすぐ飽きちゃいます。なんでもそうです。
特に良くないのは、1曲中サビを丸々同じにしちゃうこと。1番、2番、ラスト、すべてサビが同じ歌詞。今はあまり見られないかもしれませんが、昔は結構ありました。
サビには、最も伝えたいことを乗せるのが普通で、大切な部分になりやすい。同じ文章を繰り返すことで、印象に残るようにする方法ですね。ある意味常套手段。
繰り返しは絶対悪かと言われると、そうでもないんですね。時と場合による。
2番までのシンプルな構成の曲、サビ自体が短いもの、美しく素晴らしすぎる歌詞(笑)、これらの場合は逆に効果的に働く場合があります。
また、飽きさせないように他の部分で工夫することも大切。こちらの方が、より重要かもしれないですね。メロを少しだけ変えてみたり、コーラス被せたり、バックのアレンジを変えてみたり。
こういった細やかな工夫をすることで「この曲のあの部分いいよね」「ラストの盛り上がりが~」など、1曲の中に様々な魅力ある部分が生まれてくると思いますよ。
⑤人を傷つける言葉
表現は自由です。自由であるが故に、表現者は自らの言葉に責任を持たなければいけません。
特に注意すべきは、メッセージ性のある歌詞を作る時。それも重いテーマを扱う場合。戦争や人種差別、政治や事件などといったものが挙げられます。
一歩間違うと、誰かを攻撃し、傷つけてしまうことになりかねません。こういう歌詞を書く場合は深い知識と、かなりのテクニックが必要になります。
それは比喩、つまりは置き換えです。
直接的な表現を避け、暗に示唆するということです。
最も有名で素晴らしいお手本は、ジョン・レノンの「imagine」。英詞なのに短くシンプル。ですがその言葉一つ一つの裏にはたくさんの意味、想いが込められていることが分かります。
言葉には力があります。人を不快にしたり、傷つけることは簡単です。ですが勇気づけたり、人を幸せにすることもできる素晴らしいものでもあります。
人の心に優しさを、そういった歌詞を書きたいものです。
まとめ
作詞は誰でもできます。本音を言えば、自由に書きたくっていいと思っています。
溢れ出る思いをガンガン出していけばいいんです!
でも、実際やってみると難しいんですよね。単純な言葉の羅列、見てて恥ずかしい陳腐な表現。
初めての人はおそらくそういった経験をするはずです。
歌詞の場合はメロディの制約もあります。頑張って書き直していっても、
結果として意味不明な文章ができあがってしまうことでしょう(笑)
ホント、最初はそんなものなので、あまり気にせず書き続けましょう。
私自身が培ったテクニック的なことや、コツなどもたくさんありますので、
そのうちシェアしていきたいと思います。
次回もよろしく~ノシ