今ギター関連機材の中で最も興味があるアンプ。特にコンパクトなチューブアンプヘッド、所謂ランチボックスと言われるサイズのものに常時アンテナを張ってしまってます。
私は家弾きで楽しむ者なので、サイズ的にも出力的にも大きすぎるのはNG。ちっちゃい自宅で真空管アンプって正直無茶なところもあるのですが、好きなんだからしょうがない。
しかし近年ではそういった需要の高まりか、各社から小型の真空管アンプヘッドが続々登場しております。今回集めたのは真空管コンボアンプ特集の時と同じく幅45cmまで。
執筆時点で入手可能であろうものを可能な限りチョイス。結構な数見つける事が出来ましたので二回に分けてお届けしたいと思います。金銭感覚は人それぞれなので低価格の線引きは難しいですが、今回はお安く、お得な、そんなモデルをご紹介!
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Contents
小型真空管アンプヘッド1
VHT ブイエイチティー
Special 6 Head
- 出力 : 6W
- チャンネル : 1ch
- プリ管 : 12AX7 × 1
- パワー管 : 6V6 × 1
- コントロール : VOLUME, TONE
- 端子 : Foot SW, Speaker Out(4/8/16Ω)
- サイズ : 370W × 235H × 200D mm / 7.9kg
1トーン1ボリュームの超シンプルな設計。出力は6Wですが自宅でフルアップは無理でしょう。ボリュームを引っ張る事でブーストが可能ですが、ゲインノブが無いので歪み量と音量バランスのコントロールが取れるのかは不明。上位機種にUltraというハイゲインモデルが有ります。
機能にしてはサイズ大きめですが、にしても安すぎる(笑)。
JET CITY AMPLIFICATION ジェットシティアンプ
Custom 5
JET CITY AMPLIFICATION / Custom 5
- 出力 : 5W/2W
- チャンネル : 1ch
- プリ管 : 12AX7 × 2
- パワー管 : 6L6 × 1
- コントロール : Preamp Gain, Bright SW, Low Fat/Off/Mid Boost SW, Treble, Middle, Bass, Master Volume
- 端子 : Speaker Out(4/8/16Ω), SEND/RETURN
- サイズ : 358W × 260H × 235D mm / 9.16kg
「低価格で良質」を信条にしているジェットシティの小型チューブヘッド。高さがある分、画像の見た目より実物は大きく感じられるかと思います。
3バンドEQやエフェクトループを搭載しているのはポイント高し。ペダルがハマれば家でも気持ち良く弾き倒せそうですね。必要な機能は備えており、コスパはかなり高い!
Bugera ブゲラ
G5 INFINIUM
- 出力 : 5W/1W/0.1W
- チャンネル : 2ch
- プリ管 : ECC83 × 1
- パワー管 : 12BH7 × 1
- コントロール : Reverb, Morph, Treble, Middle, Bass, Overdrive(Volume, Gain), Channel SW, Clean(Tone, Volume)
- 端子 : Line Input, FX Loop, Foot SW, Emulated Out(Head Phone), Speaker Out(8Ω)
- サイズ : 446W × 232H × 197D mm / 8kg
賛否あるモデル展開を行う低価格ブランドの雄、ブゲラ。コチラは既に生産終了しているBlackstarのHT-5RHタイプ。使用者によるとブゲラの方が硬質な出音だとか。
ブゲラ独自のインフィニウム・テクノロジーを搭載。真空管のパフォーマンスを良好な状態に調整し、寿命を格段に延ばすことが出来る機能だそうです。
持ち運ぶにはサイズは少し大きめ、インピーダンスが8Ω固定なのは注意すべきポイント。だがしかし安いのは正義だ!
Marshall マーシャル
DSL1H
- 出力 : 1W/0.1W
- チャンネル : 2ch
- プリ管 : ECC83 × 2
- パワー管 : ECC82 × 1
- コントロール : Reverb, Bass, Middle, Treble, Tone Shift, Ultra Gain(Volume, Gain), Channel Select, Classic Gain(Volume)
- 端子 : Speaker Out(16Ω), Emulated Out, Audio In, Foot SW, FX Loop
- サイズ : 360W × 240H × 215D mm / 5.6kg
天下のマーシャル様から1Wチューブヘッドがご来場。通常はプリ管として扱われるECC82/12AU7をパワー部に搭載しているのが特徴的。1W/0.1Wというのは小出力過ぎると思ってしまいますが、自宅利用には正直最適。
リバーブ、3バンドEQ、エフェクトループを搭載。クリーンと歪みの2チャンネル仕様。サイズに価格と文句なし!50th Anniversaryの1Wシリーズとして限定販売されたものの廉価版っぽいですが、音色が気に入れば自宅用にはかなりオススメ。
個人的にはJCM1Hの廉価版も出るのでは?とかすかに期待しております。
▼Marshall
http://www.marshallamps.jp/products/amplifiers/dsl_2018/dsl1h/
Ibanez アイバニーズ
TSA15H
- 出力 : 15W/5W
- チャンネル : 2ch
- プリ管 : 12AX7 × 2
- パワー管 : 6V6GT × 2
- コントロール : TubeScreamer(Overdrive/Tone/Level), TS On/Off SW, Boost/Normal SW, Bass, Treble, Volume
- 端子 : Output Mode SW, Speaker Outputs, Foot SW, FX Loop
- サイズ : 368W × 172H × 200D mm / 7.6kg
アンプ自体にチューブスクリーマー回路を搭載した、まさにIbanezな真空管アンプヘッド。ナチュラルなクリーンから、TSオンで暖かみのあるクランチサウンドを生み出せます。
TSとは別にブーストスイッチがあり、6dBのゲインアップが可能です。リア側にあるスピーカーアウトプットが複数あり、多くのキャビタイプに合わせ接続できるのも〇。
プレイジャンルにマッチするのであれば一考の余地は大いにアリですね。
▼Ibanez
https://www.ibanez.com/jp/products/detail/tsa15h_01.html
Laney レイニー
CUB HEAD
- 出力 : 15W/1W
- チャンネル : 1ch
- プリ管 : ECC83 × 3
- パワー管 : EL84 × 2
- コントロール : Reverb, Tone, Volume, Bass, Middle, Treble, Gain
- 端子 : FX Loop, Foot SW(Reverb), Speaker Out(8/16Ω)
- サイズ : 435W × 248H × 235D mm / 9kg
同社の人気コンボ、CUB12Rのヘッドタイプ。プリ管3本、EL84パワー管2本を搭載した小型アンプ王道の真空管構成。リバーブ、3バンドEQ、エフェクトループと必須機能完備。コントロール部が本体上側にあるのが設置場所によってはマイナスポイントかも知れませんね。
ウォームな出音傾向で、歪みはモダンなハイゲイン系ではなくヴィンテージライクな耳触りの良いサウンド。素の音がしっかりしているのでペダルを上手く活用すればかなり幅広く使えそうな印象です。
個人的に好きな音というのもありますが、総合的にかなり良いネ!
IRT15H
- 出力 : 15W/1W
- チャンネル : 1ch
- プリ管 : 12AX7 × 3
- パワー管 : EL84 × 2
- コントロール : Reverb, Tone, Dynemics, Volume, Treble, Middle, Bass, Drive, Pre-Boost
- 端子 : Speaker Out(8/16Ω), Foot SW, FX Loop, CD/MP3 Line In, Record Out(Phone/Emulated)
- サイズ : 456W × 180H × 242D mm / 7.5kg
こちらも人気のハイゲインシリーズ「Ironheart」の15Wヘッド。武骨な初代とは違う箱入りリニューアル版、よってサイズは少し大きくなってますが許容範囲。
スピーカーエミュレート機能を搭載したヘッドフォンアウトとラインアウトがあり、レコーディング対応を謳ってはいますが、オフれないのは個人的には残念な仕様。手持ちのIRとか使えないもんね。
それでも本格的なサウンドを有しながらも高コスパを実現。ハイゲインチューブサウンドを求めるなら要チェック!
LIONHEART L5-STUDIO
- 出力 : 5W/0.5W
- チャンネル : 2ch
- プリ管 : 12AX7 × 3
- パワー管 : EL84 × 1
- コントロール : Clean Volume, Bright SW, Drive, Drive Volume, Drive SW, Bass, Middle, Treble, Reverb, Tone
- 端子 : DI, USB, Re-Amp Send, Phones, AUX In, Remote(Foot SW), FX Loop, Speaker Out(8/16Ω)
- サイズ : 419W × 189H × 183D mm / 7.8kg
ブルーの外観が非常に美しいLionheartシリーズの5Wヘッド。Ironheartとは対極に位置し、クリーン~クランチを得意としているモデルです。隠れた名機かも知れません。
出音は真空管アンプらしい芯の太さがありながらも突き抜ける高音域が気持ち良すぎる。エフェクター乗りも良さげで自宅用の購入候補に入れて損はないんではないかと。
●参考動画
自宅用途として、出力的にもサイズ的にも音色バリエーション的にも個人的に魅力満載。というか、正直欲しいんですよねぇ~(笑)。
▼Laney
https://www.laney.co.uk/products/instrument/guitar
PEAVEY ピーヴィー
6505 Mini Head
- 出力 : 20W/5W/1W
- チャンネル : 2ch
- プリ管 : 12AX7 × 3
- パワー管 : EL84 × 2
- コントロール : Ch Select SW, Rhythm(Brt SW, Crch SW, Pre-Gain, Post-Gain) / Lead(Pre-Gain, Post-Gain), Low, Mid, High, Reverb, Resonance, Presence
- 端子 : FootSW, FX Loop, MSDI Out(XLR, USB), Phones, Speaker Out(8Ω/16Ω)
- サイズ : 356W × 185H × 197D mm / 6.55kg
ブラウンサウンドを持つというピーヴィーの人気モデル。兄弟機として日本仕様のJapan Editionがあり、そちらは私が初めて買った真空管アンプヘッドでもあります。
リードチャンネルは激歪みでサスティーンがあり独特な粘り感があります。リズムチャンネルのクランチサウンドが個人的に大好きで意外にも最高です(笑)。出音傾向は基本的にファットでダーク。
ピュアなクリーンは苦手ですが、アンプ直でブイブイ言わせられる頼もしいヤツ。可搬性も抜群なのでスタジオにライブに広く活躍出来ると思います。
CLASSIC 20MH
- 出力 : 20W/5W/1W
- チャンネル : 2ch
- プリ管 : 12AX7 × 3
- パワー管 : EL84 × 2
- コントロール : Volume, Ch Select SW, Pre, Post, Bass, Middle, Treble, Reverb
- 端子 : FootSW, FX Loop, MSDI Out(XLR, USB), Phones, Speaker Out(8Ω/16Ω)
- サイズ : 356W × 185H × 197D mm / 6.55kg
国内レビューはあまり見ませんが、実は評価の高いClassicシリーズのミニヘッド。レイニーのモデル展開と同じく、6505mhとは真逆のコンセプトのアンプです。
クリーン、クランチはブルースをやるには理想的なトーンで線が太く甘いサウンド。リバーブもスプリングタイプで出音との相性は抜群に感じます。
ヴィンテージライクな印象が当然強いのですが、ゲイン幅が広くかなり歪ませる事も可能なのが面白いですね。
▼Peavey
https://peavey.com/products/guitar-amplifiers.cfm
まとめ
小型真空管アンプヘッド特集、第一回目はここまで。
一応「低価格モデル」という括りにしていますが、見つける事が出来たアンプを安い順に半分紹介した、というのが正直なところです(笑)。
なのでレイニー、ピーヴィー辺りはかなり本格的な仕様だと思いますし、コストパフォーマンス的にもかなり高く、好みが合えば間違いなくオススメ出来ます。
個人的にはMarshall DSL1H、Laney L5 Studioは設置スペースが確保できれば絶対買ってますよ(笑)。部屋が狭いのが非常に恨めしいゼ!
…というところで第二回もお楽しみにノシ