ついに念願のヴィクトリー製品を入手!
汎用性の高い「The Countess」でもなく、ペダルフレンドリーな「The Dutchess」でもなく、選んだのはプレキシライクな「Sheriff22」。オールドマーシャルサウンドを我が手に!
本物買えばいいじゃん…って声が聞こえてきそうですが、そんな金無いしデカイし家から出ないし、と様々な理由&物欲センサーの反応値の高さからSheriff22を選択。
もちろん国内では発売されていませんので個人輸入、ドイツから購入しました。アメリカからの購入なら電圧の違いはあれど、即音出し出来たと思います。しかし…
ヨーロッパ仕様侮りがたし!今回はそこんとこの話を中心に。
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Sheriff 22
- 出力 : 22/0.3W
- チャンネル : 2ch(Input1,Input2)
- 真空管 : 12AX7×4(Pre), EL84×2(Power)
- コントロール : Volume1, Volume2, Treble, Middle, Bass, Presence, Master, Fx Loop Bypass SW
- 端子 : Series effects loop, Full Power Speaker Out(8Ω/8Ω/16Ω), Low Power Speaker Out(4-16Ω)
- サイズ : W342 × H185 × D185 mm
- 重量 : 6.5Kg
Sheriff22はクラシックなブリティッシュサウンドを内包。
チャンネル1は公式にて60年代のブルースロックサウンドとあり、オープンなローゲインドライブが魅力。チャンネル2はズバリ「プレキシ」と謳われており、ホットなミッドゲインドライブが特徴です。
何気にヴィクトリー製品の中で最も出力が低く、自宅使用なら現実的な選択。マーシャルサウンドが大好きな私、このコンパクトなボディにこの機能、魅力を感じないハズがない。
音出し、その前に!
個人輸入したはいいものの、日本で使えなかったら意味がありません。まぁこのご時世、何とかなるっちゃあ何とかなるんですが、無知なままだと余計な出費がかさみます。
購入前、それはもう英語マニュアルを隅々まで何度も読みまくりました。今まで知らなかった事や他に必要となるものも理解できた…ハズでした。
個人輸入アンプを日本で使用する際の注意点や、私が見落としてしまった事などを順に晒しましょう(笑)。
電圧
ギター弾きならいつかは直面する常識。電圧は国によって異なり、電気製品の仕様電圧が合っていなければ正常動作しないばかりか破損する。私は恥ずかしながら今回初めて知った。
- 日本・・・100V
- アメリカ・・・110V~120V
- ヨーロッパ・・・220V~230V
アメリカは115Vや117Vといったアンプもあり、よく分かりませんね。ヨーロッパの電圧は一見高く感じますが、多くの国は220V以上となっていてこれが世界標準。日本の100Vは特異な電圧です。
Sheriff22はイギリス製造。電圧切り替え部は120V/230Vとなっています。120VとありますがこれはMAX値の表記のようで、115V~というアメリカ向けの電圧設定の様です。
そこで第一の疑問が・・・
アメリカの電圧115V~120Vのアンプは日本の100Vでも使えるのか?
ネットで調べまくりましたが様々な意見があり、明確な答えは得られず結局自己の判断次第という感じ。参考までにネット上の先輩方の貴重なアドバイスをいくつか。
- トランジスタはいいが真空管はダメ
- 真空管の寿命が短くなる
- 昔は117Vに100Vシールが貼られてただけ
- 何十年使用してるが問題なし
- 本来の音質は出ない可能性が高い
- ステップアップトランス使え
自分の知らない事なのでホント貴重な意見ですね。「まぁ使えなくもないか」という結論(笑)。しかし最終的に後押ししてくれたのはマーティン・キッドさんのお言葉。
字幕表記できるこんな動画を作っているとはサンクスです!日本についても語られていてちょっと感動。日本で使用する際120V設定で問題なく動作するでしょう、と述べておられます。
ただ、本来持っている音質は少しスポイルされる、というマイナス部分も正直に語ってくれてます。更に「日本で販売するなら100Vの特別なトランスを用意します」的な事を言ってるんじゃないかな。
不満があれば昇圧トランスを試してみればいいですし、電圧に関しては一安心。
ヒューズ
まず私「ヒューズってなんだ?」ってとこからスタートです(笑)。
ヒューズとは過電流から重要な回路を守るもので、その身を犠牲にして悟飯を救い散っていたピッコロさんみたいなもんです!
マニュアルで最も注視していたのが先に挙げた電圧の項。その中のヒューズに関する記述は、
- 使用地域に合わせて電圧変更
- メインヒューズも同時に変更
- じゃないとヒューズが吹き飛ぶよ
- 230V(英国)・・・0.5Aを使え
- 115V(米国)・・・1Aのを使え
- 20×5mmのglass Timed fuse使用
要約するとこんな感じ。ヒューズは電源部のIECソケットの中にある、とも。本体の電源ケーブル差込口の横の引き出し的なものがそうですね。これも初めて知って初めて開けた。
ものによっては予備が内包されている場合もあるらしいですが、Sheriff22はご覧の通り1本だけ。
そして重要なんですが、私が購入した国はドイツ。販売されている商品はやはり自国仕様になっているハズで、案の定0.5Aのヒューズが入ってました。
ヒューズについて色々調べた結果分かった事が以下。
- ガラス管ヒューズの事
- 30mmと20mmがある
- 125Vと250Vがある
- Timedとはスローブローの事
ギターアンプ用にはスローブロータイプが適しているそうで、探せばアマゾンでも専門店でも見つける事は可能でしたが、最終的に慣れ親しんだサウンドハウスから購入しました。
ただし、サウンドハウスのヒューズは「セミタイムラグ」とある。「セミ」って何だ?(笑)。調べても全然分かんねぇ!何か微妙に腑に落ちないモヤモヤ感はありますが、とりあえず問題なく使用は出来ています。
気持ち的に、そのうち買い替えるか。
電源ケーブル
今回頭の片隅にも無く最も意表を突かれたパーツ。
「なんじゃこりゃ~!!」
その拡大写真がコチラ・・・
なんか2本しかないし~、丸いよね~おかしいね~、入らないよね~・・・(笑)。
先述した通り私が買ったのはドイツ。国によってプラグ形状が違う事実!に初めて遭遇したのでした。無知な己が恥ずかしい。楽器用の普通に思い浮かべる3ピン電源ケーブルとは全く異なる形。
安い変換プラグも売られていますが、ここは電源ケーブルを買っちゃおうという思考の流れになりました。調べるとケーブル自体にも色々仕様があり、ギターアンプ用は「7A/125V」というものが一般的?なのかな。
もうこれ以上理科の勉強したくないし、20Wの小型アンプなら問題ないだろって事でいざ製品選びへ。するとどうでしょう、魅力的なケーブルが沢山あるではありませんか(笑)。
こうなると物欲さんと試したがり屋さんが我が心を支配していきます。電源ケーブルで音変わるのかな?試してみよう!って事で次の二つを時間差購入。オヤイデとかよさそうだけど高すぎるよね。
Mercury Magnetics Copper Tone
まず最初に購入した電源ケーブルで現在も絶賛使用中。約5000円と入手し易い価格。魅力的な赤色に無性にそそられるのは私がガンダム好きだからだろうか?
コレを買った後に気付いたのですが、
あ、Peavey6505mh 持ってんじゃん!・・・ケーブルも(笑)
Peaveyのケーブルも「7A/125V」で全く同じ仕様でした。そんで問題なく使えたという…。「ま、色々試せていいか」と前向きにそして強引に頭を切り替え。
Peaveyケーブルとの比較になりますが、使用した感想は「太い音になる」気がします。じっくりケーブル比較するのはまた別の機会に試してみるつもりですので、お楽しみに♪
NUDE CABLE 1.8m D-Tune
最安かと思われますがアマゾンにて5400円。知る人ぞ知る隠れた?人気メーカーみたいですね。多くのプロミュージシャン御用達で楽器用ケーブル全般を取り扱っています。
しばらく様子見するつもりだったんですが、なんか在庫がなくなりそうだったんで買っちゃいました。この記事を書いてる時点で商品到着待ちの状態でございます。
Mercury Magneticsとの比較が楽しみですね。変わるのか、変わらないのか?
▶NUDE CABLE
⇒ https://nudecable.com
終わりに
海外購入から音を出すまでに、ホント沢山の事を経験し学ぶ事が出来ました。特にヒューズに関しては知っておいた方が絶対いいですよね。120Vが使えるのかどうかなんて些細な悩みでした。
Sheriff22、現在問題なく安定稼働中。様々な苦難を乗り越え、音が出た時の感動は何とも言えず!
本物のプレキシなんて弾いたことはもちろんありませんが、限りなくノイズレスで各ノブの感度も良好、小音量でも全然良いサウンドで鳴ってくれます。
故障した時がまた色々大変な気がしますが、そん時はそん時考えればいいよね。バイアス調整なんかも必要な時が必ず来ると思いますが、このアンプは外部調整可能なので気合で何とか致しましょう。
それでは今回はおしまいです。有難うございました。