年末年始、まとまった休みがあるので、手持ちのギターで最も高価な「Gibson Les Paul」の復活を目指したいと思っとります!もちろん自力で。
正式名称は、
Gibson Custom Shop Historic Collection 1957 Les Paul Gold Top Reissue
1995年製。1998年に購入してますので、楽器屋の倉庫の暗闇の中、ずっと光を浴びるのを待ち望んでいたことでしょう。この空白の3年が原因だったのか・・・
1年程で音が出なくなり、興味も薄れてしまったことから、押し入れに15年かそれ以上放置。近年ギター熱の再燃に伴い、ずっと何とかしてあげたかったヤツです。チョコチョコ弄ってきて、音は出るようにはなりましたが、未だ課題山積状態なのです。
今回はその「完全復活」への第一歩、問題の洗い出しだ!
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Gibson Les Paul 1957 Reissue
マイギター紹介でも写真を掲載しましたが、今回の主役はコイツです!ローアングルで攻めてみました。
現在、押し入れからの脱出に成功し、自作のオリジナル3本立てギタースタンドに鎮座致しております。FujigenとG&Lのテレキャスタイプに挟まれているのですが、その存在感は圧倒的。正直内部の作りは雑なのですが、有無を言わせぬ風格はまさに王者の物。
コイツが再び躍動できるよう、何とかしなくちゃ!
現状
音は出ます。ただし、内部はかなり適当に弄っており、臭いものには蓋をしろ!状態なのです。はんだ付けもヒドイ有様ですし、不適合なパーツもいくつかあります。そこかしこに爆弾を抱えているに等しい。
外観は、というと、とてもキレイな状態を保っています。ボディ表面には、経年変化で特有のクラックが出てきていますが、イイ塩梅。金属パーツはくすんでおり、フレットは前に一度磨き良好。ネックは本当に極太ですが、しばらく弾けば不思議と馴染んできます。
ピックアップはD.Allen「AlleyCats」が乗ってます。出力が非常に低くヴィンテージ系のもの。高域に特徴があり、美しく煌びやかなサウンドです。弾いていて気持ちいいのですが、低域が弱く大好きなハードロックを演るにはちとキツイ。レスポール=図太い音、という勝手な印象をぶち壊してくれました。
弾き比べで気付いたこと
現在所有している2ハムギターは3本。
- Gibson Les Paul
- Orville by Gibson LPC
- G&L Asat Deluxe
リアピックアップは、ギブソンが最も低出力な「AlleyCats」、バイギブは「57classic+」、G&Lには「SH-14」をそれぞれ搭載しています。
もちろん三者三様の出音ですが、出力最弱の現ギブソンが、
最も豊かな音で鳴ってくれます(笑)
“太い”とはまた違う、何とも形容しがたい”ふくよか”なサウンド。レスポールにのみ出すことが可能な音の存在を、改めて認識。これはピックアップとの相性もあるんでしょうが、素晴らしい。
SH-14搭載のG&Lが、当然最も歪みのノリがいいのですが、ギブソンからしたら「だから?」ってな感じです。正直に言ってしまうと、G&Lはチープに聞こえる。ギター本体が備えているポテンシャル以上の音は出ない、ということを痛感しましたね。Orville by Gibsonでさえ、本家の前では片膝を付かざるを得ない。
だが、私は文句を言ってやりたい、「何そんな早くに壊れてんだよ!」と(# ゚Д゚)
ただもう少しロックなヤツにしたいので、ピックアップは交換してみようかと思案中。「AlleyCats」は手元に残して置くけどね♪
問題点
音は出てるからいいんでない?とはいきませぬ。やっつけ作業でもその出音に更なるポテンシャルを感じるからです。現状問題点は、小さなものから大きなものまでありまする。
内部配線系
ポットやトグルスイッチは使いまわしで、余っていたパーツで構築。故にこの個体にマッチしていないものがいくつかあります。
ポット(フロント)
ポットはよくあるスプリットシャフトの500kのショート。この「ショート」が問題。この個体、ボデイ厚が結構ありますが、ボリューム側とトーン側で厚さが異なるんです。ボリューム側は適合しているのですが、特にフロントトーンのボディが厚すぎてネジ切り部が出てきません。現在ギリギリでナットが噛んでます。
ロングだと長すぎるのですが、選択肢はありませんね。ロングに交換予定です。
ポット(リア)
設置は問題ないのですが、リアボリュームを絞るとノイズが発生します。7辺りが一番ノイジー。フル10だと出ないので、原因がよく分からない。下記の弦アースも関係あるのか、はたまた他の複合的な要因か。ちょっと自分には難しい問題ですね。
ということで、リアポットをまるっと交換予定。
ブリッジアース
初めて弄った時に、よく分からない線が邪魔だったので、ぶった切ってやりました(笑)。ブリッジ下部からポットへと届いていたその線は、木にこびりついていて取れなかったんです。現在はんだで無理矢理延長しアースを取っています。ずっと気になっていたのですが、目をそらし続けてきました。
こびり付いてるものはそのまま、新たにしっかりとしたアース線を繋げる予定。
操作系
これはパーツ系の問題とも言えます。ですが、直接プレイに影響を与えるという意味で、操作系問題とします。
トグルスイッチ
ピックアップ切り替えスイッチ。スイッチクラフト製のストレートタイプ。それと、レスポール用を謳っているディープナットを使用。問題はどちらにあるのか、あるいは両方か。
これはかなり深刻。ナットが干渉してしまい、フロントへの切り替えに支障が出ています。
どうやら、ストレートタイプのネジ切り部は、全レスポールに適合している訳ではないらしい。うちのゴールドトップではネジ切り部が完全に長さ不足。スイッチ部が奥に引っ込み気味になる、ということですな。
調べたところ、ストレートよりショートタイプの方がネジ切り部が長く、ショートなら何とかなりそう。ということで、ショートタイプのトグルスイッチにチェンジだ。
ペグ
大好きなクルーソンタイプ。ペグは放置するとみるみる老いさらばいていくパーツ、現状錆びつきくすんでいます。それだけなら見た目的に渋くてイイんですが、チューニングが不安定なのは大問題!接合部の金属も湾曲しており、わずかに浮きが見られます。
ただ、他のパーツとは違い結構高い。ギブソン純正だと尚更。更にペグは交換したことが無いので、二の足を踏んでいます。
こういった細かいパーツは、日本製の方が信頼度が高いといった印象もあり、Gotoh辺りを試してみたい考えもあるんですよねぇ。
ただ今、じっくり思案中でございます。
パーツ交換の掟
自分で弄るのが好きなので、私はガンガンギターに手を加えていきますが、全ての方に推奨は出来ません。特にギブソンのようなビッグブランドのギターは、オリジナルパーツを失う毎に市場価値は下がってしまうでしょう。いざ手放す時に無価値扱いを受ける可能性は高い。
まぁ一生付き合っていく、という気持ちで手入れをすれば、愛着度はどんどん増していきますけど。それに私はヴィンテージに対する強いこだわりなど、微塵もありまへん。これは意外と重要かもしれませんね。
色々自分好みにしたいけど不安な方は、信頼できるプロのリペアマンにお任せするのが一番イイです。私もフレットやナットの交換、伝導塗料の塗布などは自分ではようやりません。
全ては自己の責任に於いて、ということですね。後は勢い(笑)。
終わりに
まがりなりにも音が出るようになり、その真価の一端を垣間見ることができたマイギブソン。D.Allenのピックアップに依るものなのか、Gibson USAの底力なのかは、まだ不明です。
先にも述べましたが、ピックアップは交換してみるつもり。その時にこのレスポールの”持っているもの”がよりハッキリ分かる気がします。気に入らなければまた戻せばいいだけのことですし。
充実した年末年始になりそうで、ワクワク状態です。このサイトの「音とともに生きていく」という適当に付けた副題通り、それが一番楽しく、それが最も幸せに感じる。逆を言えばそれ以外やることない、ともいえますが^^;
頑張って練習もして、完成したマイギブソンの音を是非お届けしたいと思ってます!
前記事で今年最後かと思ってたんですが、これが真なる2017年最後の記事となります。
それでは2度目の、皆様、良いお年になりますようにm(__)m