愛も夢も、その歌声に全てを込めて!EARTHSHAKER「西田昌史」

おすすめボーカリスト第三弾は、マーシーこと西田昌史。
予めお断りしておきます。今回は長くなります!

何故なら、彼は最高に好きなボーカリストだから。超単純な理由!
私の音楽人生に多大なる影響を与えたボーカリストの一人。

彼の在籍しているバンド「アースシェイカー」は、ラウドネスやVOW WOWのような、海外を視野に入れたバンドではありません。音楽的にも日本的要素の方が強い。

でもそこがいい。英詩の曲も2、3曲ありますが、日本語ハードロックで初めてカッコいいと感じました。それは間違いなく「西田昌史」がボーカルだったから、です。

敢えて言おう「ファン」であると!

それでは、じっくりたっぷりお届けして参りたいと思います。ヨロシク!

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西田昌史 Masafumi Nishida

プロフィール

パーソナルデータ
・本名 : 西田昌史
・ニックネーム : Marcy(マーシー)
・生年月日 : 1959年7月8日
・出身地 : 福岡県

略歴
・1980年 EARTHSHAKER加入
・1983年 1stアルバム「EARTHSHAKER」発表
・1988年 プロデュース活動開始
・1994年 EARTHSHAKER解散
・1999年 EARTHSHAKER再結成

◎現在も、EARTHSHAKERにて活動中。

1994年のバンド解散後、ソロ活動やプロデュース業など、音楽活動の幅を広げ、様々なグループ名でも作品を発表していた模様。

EARTHSHAKER アースシェイカー

  • 西田昌史・MARCY(Vo)
  • 石原慎一郎・SHARA(Gt)
  • 甲斐貴之・KAI(B)
  • 工藤義弘・KUDO(Dr)
  • 永川敏郎・TOSHI(Key)1986~1994

アースシェイカーのメジャーデビューは1983年ですが、結成は1978年。西田氏は1980年に加入しています。結成時のボーカルは何と「二井原実」。この辺りの繋がりは非常に面白いですね。

各メンバー、マーシー、シャラ、カイ、クドー、トシ、という愛称でファンには親しまれています。あだ名というか仲間同士の呼び名みたいな感じが親近感沸きます。

キーボードを務めた永川敏郎氏は1985年のツアーに参加、後に正式加入し、1994年の解散まで所属。再結成時は自身のバンドを優先し、参加はしませんでした。

ちなみにバンド名はY&Tの楽曲からチョイス。確かに、初期の頃は彼らと似た”匂い”を感じることが出来ます。実はリフがまんまの曲があったりもします(笑)。

音楽性

ハードロックと一言で片づけるのは簡単ですが、秀逸なバラードやキャッチーな楽曲も数多く発表しています。音数が少なめで日本人に耳触りの良い歌メロは、印象に残りやすいです。

更にアルバムごとに特色があり、常に新しいものに挑戦する姿勢も伺えます。バラエティに富んだ、色んな顔を持った「ロック・バンド」です。

ラウドネスやVOW WOWらと並び、日本ハードロックバンドの代表として語られることが多いですが、彼らとはスタンスが異なります。
アースシェイカーの足跡は武道館でライブを行う等、日本国内に刻まれております。歌詞は日本語で、誰もが口ずさめる楽曲ばかりなのも彼らの強みです。

リズム隊は堅実、石原慎一郎氏のギターもそれ程深く歪ませておらず、歌ものとしてしっかりとボーカルを引き立たせてるバランスのいいバンドだと思います。

ボーカルスタイル

地声で歌い上げる歌唱法、喉に負担がかかるボーカリスト泣かせの音域のハイトーンを駆使しております。声質はB’zの稲葉氏のエッジの効いたものとは対極で、ウォームで柔らか。

粘りのある特徴的な彼の歌声は、バラードを抜群に奏でてくれます。
全ての作詞を西田氏が手掛けている訳ではないですが、歌詞は素晴らしいものが多く、シンプルなメロディと相まって心にすんなり入ってきます。

何を歌っても西田昌史の歌になってしまう、そんな希有な個性を持った本物のボーカリストです。

しかし、2017年現在58歳。近年はその声にも限界が見られ、以前のように歌い上げることは難しくなっている印象です。最近の作品では聴いているコチラが苦しくなってしまいます( ;∀;)

このアルバム、この曲を聴くべし!

それでは恒例のおすすめ曲紹介に参りましょう!アースシェイカーはもちろん、ソロ作品や、なかなかマイナーな所からもピックアップしていきたいと思います。

マーシーの歌と、言葉。是非ご堪能頂きたい!

※便宜上、解散迄を「前期」、再結成後を「後期」とします。

EARTHSHAKER 前期 (1983~1994)

Earthshaker (1983)

●「TIME IS GOING

記念すべきデビューアルバム。その中からの1曲「TIME IS GOING」。
アップテンポなハードロックナンバー。マーシーの伸びやかなハイトーンを堪能できます。

パワー感を損なわずハイトーンを続けなければならず、歌いきるのは相当難しい。私自身、ハイトーン習得時にめちゃくちゃ練習しました。キツイっす!

にしてもこのミックス、時代とはいえ、低音ペラすぎ(-_-;)

FUGITIVE (1984)

●「記憶の中
●「MORE
●「FUGITIVE

記憶の中」はもうアースシェイカーのメロディ。土台が既に完成されている。歌もギターもシンプルな仕上がり。2部構成ながらコーラスパートで変化もある、こういう曲を作る方が逆に難しい。

MORE」は日本ロック史に残る名曲の1つ。特にマーシーのボーカルが半端ないことがド頭で分かります。この”音”自体がまさに彼らだけのもの
マーシーの言葉選びの非凡さ、シャラのメロディメーカーとしての才能の片鱗も伺えます。

FUGITIVE」はマーシー作詞作曲。1stから作曲をこなしていますが、製作者としての実力を既に備えているのも凄いことです。
最後のギターエンドソロ部分、繰り返しのリックが印象的で、今もフレーズを弾けちゃいます。

Midnight Flight (1984)

●「RADIO MAGIC
●「ただ悲しく

RADIO MAGIC」は代表曲の1つ。ポップなこういう曲こそアースシェイカーの強み。皆で歌えます!マーシー独特のシャウト「Ah!」も聴くことができます(笑)。

ただ悲しく」はまんまな失恋歌。マーシー作詞作曲。アコースティックギターとキーボードの弾き語りスタイル。別れた人のことを思い出し聴いて下さい。泣ける( ;∀;)

この曲はアコギの練習に最適。Amの進行なので耳コピも簡単。アルペジオ練習にどうぞ。ソロのメロディも難しくないので単音弾き練習にもグッドですよ。

当時のシャラはテクニカル畑の人達から、下手糞だ何だと結構言われていました。
ですが、私は彼の生み出すメロディやアイデア、大好きです。この曲のソロも映像が浮かぶような、見事な仕上がりだと思います。

PASSION (1985)

●「COME ON
●「ありがとう君に

COME ON」はライブで盛り上がる定番曲。ノリの良いミディアムテンポでシンプルなサビ。ライブ会場ではみんなでカモン!

ありがとう君に」もアースシェイカーらしいバラード。前奏が長すぎるのが玉にキズ。こちらもマーシーが作詞作曲をしております。武道館での涙の演奏が有名です!(後述)

OVERRUN (1986)

●「GAMBLER
●「LITTLE GIRL
●「いま君にまた逢えて

このアルバムからキーボードを積極的に取り入れ始め、全体的にハードさは薄れています。

GAMBLER」はRADIO MAGICに通ずるキャッチーなロックチューン。「LITTLE GIRL」はこれまでには無かった曲調です。優しい歌メロでギターソロも美しい。

いま君にまた逢えて」はマーシー作詞作曲。やっぱね~、

アースシェイカーはバラードがいい!

今聴いても心からそう思います。バラードがいいバンドはいい!とも言われてますね。

SHAKER’S SHAKIES (1987)

●「ありがとう君に(Live Version)

このアルバムから正式に永川敏郎氏が加入。扱い的にはミニアルバム。
ミックスが良くなく、特筆すべきものは特になし(厳し目)。

ですが、日本武道館ライブの「ありがとう君に」が収録されているのがせめてもの救い。
マーシーが感極まり、涙で言葉を詰まらせながら熱唱しています。

AFTER SHOCK (1987)

●「GARAGE
●「何処へ

正直このアルバムもあんま好きじゃないです。マーシーが本調子ではなく、悪ミックス(特に残響の無駄遣い)によりボーカルもバックも引っ込み、何とも平坦な音源に。

そんな中でもこの2曲は素晴らしい。どちらもスローテンポのバラード調。「GARAGE」は再録したものや、ライブ版の方が断然オススメですけど。

やっぱレーベル変わったのが大きく影響しているのか?

SMASH (1988)

このアルバムは名盤です!

ミックス、マスタリングに外国人を起用し、前年の作品から半端なくバランスが改善。各楽曲も安定感があり、どの曲もおすすめできます。

そして私がアースシェイカーを初めて知ったアルバム。レンタルショップにてジャケ借り(笑)。当時バンドマンだったのですが、コピーするバンド探しの中たまたま手にしたのが本作。

初めて聴いたこの新鮮な”音”の虜になるのに、そう時間はかかりませんでした。

最初にハマったのは2曲目の「PIERROT」、イントロがカッコよかった。そして「OUT OF BREATH」の世界観に徐々に引き込まれ、「DON’T LOOK BACK」はサビが気持ちよく、歌いまくりました!

最終的には歌詞がたまらない「WHY TRUE LOVE」が最高に!曲最後の歌メロをたたみかけてエンドする、という構成も新鮮でめちゃくちゃイイです。

TREACHERY (1989)

●「走り抜けた夜の数だけ
●「12月
●「すべて忘れても

これも良いアルバム。ただハードロック色はほぼなく、純粋な歌ものロックとして楽しめます。シンセの様々な音色が楽曲を彩っており、意欲的な作品に仕上がってます。

走り抜けた夜の数だけ」は歌詞がイイ。自分たちのことを歌っているんでしょうが、「夢」「君」という言葉がライブ会場のファンに向けられた時、より輝きを放つ曲です。

12月」はホント良バラード。マーシーが作詞作曲してますが、歌詞もメロも心に染み渡ります。特にサビの歌詞が美しく「君が季節を俺にくれた」という最後の一節はたまらなく切なく好き。

すべて忘れても」はアースシェイカーでは初めてじゃないでしょうか?ハネてます。ただチョイあやふやで、ボーカルメロディはべったり(笑)。それでも感情たっぷりに歌い上げる良いバラードです。

他の楽曲もメロディがとてもしっかりしているので、聴きやすいですよ。ただ曲によっては構成が少し間延びしている感があるので、じっくり聴きたい時以外はツライかも(笑)。

よく聴くと、シャラの腕前も密かに上がっていることに気付けます。

Pretty Good! (1990)

これも凄くいいアルバム。前作よりロック色が増してますが、スッキリしていて聴きやすい。録り音を聴くとですね、一発録り?とも思える、勢いやグルーヴ重視でレコーディングされている印象を受けます。

このアルバムにも例によってバラード調の曲が入ってますが、何と3曲盛沢山!

If Tomorrow Comes」は自分たちのバンドのこととファンのことを歌ってます。「Natural Hearts」はマーシーの歌詞も、シャラのメロ構成もホント素晴らしい!ラストのギターとベースのユニゾンもいいですね~。名曲認定。

Your Song」はマーシーの作品。失恋した時聴きまくりました。胸が締め付けられる程切ない、マーシーの表現力の高さは、今聴いても鳥肌もの。

他にも、ノリの良いロックンロールナンバー「She Makes Me Feel Good」、久々ハードロックな「Top Secret」、そしてキャッチーで歌詞も良い「Dreams」と良曲目白押しです!

余談ですが、「Dreams」のリフは、Y&Tの「Don’t Stop Runnin’」まんま(笑)。
でもこも曲マジ好きです。歌詞がサイコーなんですわ。敢えてでしょうが、途中リズムを崩してハシってる箇所も面白い。

EARTHSHAKER (1992)

●「’79 STREET SONG
●「POISON

このアルバムから一気に音圧が上がり、音質も良くなってます。演奏面でもがっちり制作されている印象です。ギターの音も前面に出てきてますね。

ただアップテンポな”これぞハードロック“という楽曲はありません。ミディアムテンポの曲が名を連ね、少し物足りない感じがするのもまた事実。

’79 STREET SONG」は重厚なコーラスでサビが歌われ、まず間違いなく最初に気に入る曲。シンプルな歌詞の威力をまざまざと見せつけられます。

POISON」はアースシェイカーの密かな名曲だと思います。ベスト盤にも収録されていないかと。作詞はマーシーではなく別の方。
この曲は何といってもイントロのギター。素晴らしすぎです!超カッコいい。

REAL (1993)

●「裏切りのロックン・ロール
●「LABYRINTH
●「Say Goodbye
●「DAY BREAK

解散前の最後にして最高のオリジナルアルバム。VOW WOWの時も同じでしたが、最高潮に達しようとしている所で、花火のように散ってゆく・・・。時代もあったんでしょうね。

アースシェイカーのハードロックサウンドを存分に堪能できます。捨て曲なしでございます。

裏切りのロックン・ロール」は英詩で超ハードロックナンバー。コピーしましたよ、カッコ良くて。シャラも今までにないくらい速弾きで攻めてます。英語でもマーシーはマーシー(笑)。強烈な個性です。

LABYRINTH」は数あるハードロック曲の中でも、屈指の名作だと思います。これを初めて聴いた時に本気で震えましたよ。日本語でもここまでカッコ良く出来る!というのを教えられた曲。当時の相方ギタリストに頼み込んで、全パート耳コピしてもらい、カバーしました。マーシーのこの作詞能力、尊敬!

Say Goodbye」はアースシェイカー入門にどうぞ!な曲。作詞は松井五郎氏。流石です。楽曲に見事にマッチした素晴らしい歌詞。それがアースシェイカーの代表曲になるんですから。
思わず歌いたくなる、どんな人にもおすすめできる傑作バラードです。

DAY BREAK」はアースシェイカーバラードナンバー1。これも作詞は松井五郎氏。これはもうねぇ~、歌い上げバラードの典型的な曲ですが、好きなもんは好きなんです。特にラストのハイトーンが気持ち良すぎ。マーシーは本当に歌上手いわ、ウン。

ここに来て、ギタリスト石原慎一郎の実力が相当上がっていることが分かります。ギターの腕前だけじゃなく、作曲能力が非常に高いです。次のステップへ進もうとするのも分かる気がしますね。

Yesterday & Tomorrow (1993)

実質、解散前最後のアルバム。これまでの自らの軌跡を、現時点での演奏力、新アレンジにて再レコーディングされたベスト盤的仕上がり。

前奏が長い曲もあり、少しクドい感じもありますが、楽曲自体はいい出来になってます。リズム隊もグッと前に出てきているので、よりハードロック色が濃くなってます。

昔の曲も蘇った感があり、カッコイイの一言。

特に「GARAGE」「GAMBLER」の良さが良く分かります。自分もコチラで気に入ってから、オリジナル版を聴き返したというのが本当のところ。

DECADE (1994)

解散後に発売された2枚組ベストアルバム。ハッキリ言ってここに収録されている曲だけじゃ語り切れない、ホントに素晴らしいバンド。ファンからすると入門用に最適かと。

ただ、シングル曲「炎に身を焦がして」は他のアルバムには収録されていないので嬉しい。この曲はギターソロがなかなかイイですね。キーボードも存在感があり、トータルバランスのいい曲でオススメ。

最後のレコーディング曲、未発表の「DANCE」も収録。

EARTHSHAKER 後期 (2000~2015)

1994年解散後、シャラは二井原実らと共に「SLY」にて活動。マーシーも精力的にソロ作品を発表していました。その5年後の1999年、アースシェイカーは再結成。

正直、猛烈に嬉しかったぞ!

ということで、再結成後の作品からオススメをば!

MORE Earthshaker In Vancouver (2000)

●「

位置付け的にはライヴアルバム。ですが新曲3曲が収録されてます。その1曲目「」。再結成後の一発目にこのタイトル。そして内容。マーシー作詞作曲。

音数の少ないメロディーラインにこの歌詞、マーシー恐るべし。シャラは確実に腕を上げ、ベースのジャキジャキ感もたまりません。カイの音がここまで聞こえるのって(笑)。

とにかくこの曲聴いて安心した、というのが本音でした。

Birthday (2001)

●「マシンガン・マッシュルーム
●「家路

再結成後初のオリジナルフルアルバム。「マシンガン・マッシュルーム」はスピード感あるノリの良い曲。「家路」はマーシー作詞作曲のミディアムバラード。逆にこの2曲しかない!

個人的にこのアルバムのシャラの音、プレイは好きじゃない。コードかき鳴らしが多い印象。印象的なリフもなく全体で聴くとハッキリ言って単調。彼は作詞も行ってますが、特筆すべきものもない。

次回に期待って感じの当時の感想から変わらぬ現在の印象。

そこにある詩 (2003)

●「そこにある詩

このアルバムも前回の流れのまま。「そこにある詩」以外は聴けない(-_-;)ベタな歌と言えばそうですが、聴き馴染みのあるメロディは安定感があります。ほっこりしますね。

期待の反動、この作品からしばらくアースシェイカー離れに陥りました(涙目)
やっぱ原因は”ギター”だったと思います。ハッキリ言ってつまんないですよ。ゴメンネー。

Faith (2004)

●「灼熱の夜

前後しますが、このアルバムは後の「AIM」「Quarter」の後に入手。5年程アースシェイカーは聴かなかった。この作品もギターの印象は変わらず。どうしたシャラ!

そんな中でも「灼熱の夜」だけは大好きです。ハイトーンな楽曲ではありませんが、作詞作曲を手掛けたマーシーの手腕はやはり素晴らしい。「」と同系統ですが、イイっす!

AIM (2007)

新生アースシェイカー復活の序章!

を感じたアルバム。前作からも3年経ってますね。シャラの音がやっと気持ち悪くなくなってきた(笑)。全体的に聴ける曲が多く、なかなか良作ですね。

しかしまだまだ。歌メロがしっかりしてるのと、リズム隊の存在のおかげ。これはもう完全な好みかもしれませんが、ギターのコード進行リフがまだ多い。

まじでカイとクドーのプレイが素晴らしいです。存在感上げてきとりますな~。

Quarter (2008)

●「愛の技
●「Quarter
●「ロシアンルーレット

愛の技」はシンセの音が気持ちいいロックナンバー。シャラの音も随分良くなり、ソロもなかなかカッコいい。リズム隊、特にクドーのドラミングがまさに土台となっていることを痛感します。

Quarter」はまずイントロのギターが良い。シャラはやっぱこうだろ!っていう勝手な思い込みが(笑)。テクじゃなくてやっぱ彼はメロディなんだよなぁ・・・。
作詞はマーシー。「1/4を重ね合わせたら」が凄くグッと来る。相変わらず良い歌詞乗っけてきます。

ロシアンルーレット」は彼らには珍しいタイプの曲。作詞はシャラと親交のある天野月子(月)。映画のような映像が浮かんでくる良詞です。ゆったりとした曲調ながら何故か中毒性高し。

このアルバムではマーシーの声質の変化を感じます。それも悪い方。高音をコントロールしきれなくなっているのが聴いていて分かりますね。当時は何とかここを維持してもらいたいと切に願ってました・・・。

The course of life (2009)

再結成後の最高傑作!オススメ!

このアルバムは久々全曲歌える程聴き込みました!前作で感じたマーシーの喉への不安も少し感じますが、彼らの実力をいかんなく発揮してくれた作品だと思います。

音は全体的に重く、よりハードサウンドに。シャラさん、やっと「お帰りなさい!」(笑)。ギターの音、プレイとも個人的には満足。
シャラ作詞作曲の「」は、テンポチェンジがあり彼のギターを存分に堪能できます。楽曲構成も凝っていて、飽きさせない工夫が至る所に見られます。

1曲目の「Survive」はカッコいいの一言。これぞアースシェイカー、ですね。特にクドーのドラムが素晴らしい。フレーズを単純に繰り返すのではなく、細かく打ち方に変化を付けてます。ドラムが歌ってます!

秀逸なのがマーシーが作詞作曲した楽曲。
Crossroad」「純情Never Dies」「命証uta」「The course of life」。

西田昌史というアーティストの能力の高さを感じずにいられない。特に「命証uta」に込められたマーシーの想いを鑑みると、泣けてきます。

マーシーの声は、この作品の後、徐々に衰えを見せ始めます。マーシー自身が一番分かっているハズですが、それでも現状と向き合い、歌い上げ続ける姿には敬意を表さずにはいられません。

PRAY FOR THE EARTH (2011)

●「COLOR
●「BITTER SWEET
●「VAMPIRE

COLOR」はバラード調の曲。優しいサビメロが凄くイイ。そしてシャラのギターが歌ってますね~。特に1分程あるエンドソロのラインが大好きです。

BITTER SWEET」もシャラのプレイが好印象。キャッチーなイントロとバッキングの音色もイイっす。軽快なリズム隊のプレイも心地良い。ただマーシーはやっぱ苦しそうですね~(-_-;)

VAMPIRE」は歌メロもしっかりしていていいんですが、何よりバックの演奏がグッド!歴戦のギター、ベース、ドラム3人のグルーブ感は流石。アレンジ面においてもかなり工夫がみられ、聴くたび新たな発見があります。

マーシーの高音が出なくなってきています。否、伸ばしきれなくなっているという感じでしょうか。レコーディング等では様々工夫で乗り切れそうですが、ライブはキツそうに思えます。それでも頑張ってくれー!

THE EARTHSHAKER (2013)

●「放熱
●「月に叢雲花に風
●「Sing It Now Together

流石にキーは低くはなってますが、まだまだマーシー頑張ってくれてます。一音一音丁寧に歌ってますね。「放熱」はアースシェイカーらしいメロディアスロック。ド安定ナンバー。

このアルバム一推しは「月に叢雲花に風」。純粋にいい曲です。サビの疾走感がたまりません。近年の私はクドーのプレイにゾッコンです。2バスを知り尽くした男のバランス力に脱帽。

Sing It Now Together」はシャッフルナンバー。こういった3連の曲はベースの見せ所!ウワモノが軽快になる分、屋台骨の重要さが試されます。そこはカイ、安定したプレイ、ラインで楽曲をガッツリ支えてます。

Bird (2015)

●「夕星の芒野と消ゆ

この作品からはPVもあるコチラを選曲。ただ、まぁ、これ以外ない・・・という(苦笑)

正直このアルバムはあんま聴かないです。やっぱボーカルですね。マーシー流石に限界きてる気がします。さらにそう感じてしまったのは「MORE 2015」の存在。

再録、絶対入れない方が良かったかと。こっちも苦しくて聴いてられない。アレンジも大胆に変更されてますが、偉大な名曲を上回れるハズもなく。

本気のファンであるが故の苦言でございます<(_ _)>

ソロ・ソロプロジェクト

最後はソロ作品や、マーシーがプロジェクト、参加したグループからのおすすめをピックアップ。今では中々手に入れにくいマイナーなものもあったりします。

もちろん私が知っているものだけのご紹介です!

夜をぶっとばせ! (1988)

●「夜をぶっとばせ!
●「天使よ故郷を見よ

マーシーの1stソロアルバム。やはりこちらの2曲でしょう。どちらもスペシャルゲストとして女性シンガーが参加しています。

夜をぶっとばせ!」はSHOW-YAの寺田恵子、「天使よ故郷を見よ」はアン・ルイス(驚)。どちらもポップロックといった感じで、肩ひじ張らず聴けますね。

この頃のマーシーは、やっぱ声が伸びとりますなぁ~。爽快!

WILD BOAR Ⅰ(1994)

まんまWILD BOAR(ワイルド・ボアー)というグループの作品。

参加アーティストは、米米クラブの坂口良治、得能律郎。ハウンドドッグの蓑輪単志、他に笠原敏幸、というメンバー。ロックテイストは薄いですが、このアルバムは聴き応えあります。

様々なミュージシャンの融合がちゃんとプラスに働いています。ファンクやソウル等の要素も含み、マーシーの新たな魅力を発見できる作品です。

マニアックなアルバムですが、マーシーファンは抑えておきたい!

GIRL U NEED (1996)

Chachamaruこと藤村幸宏(Gt)、高橋”Jr.”知治(B)、ドラムはクドーというメンバー。今では相当な実力者として名が通っている人物が参加しております。ワオッ!

コチラはがっつりハードなサウンドになってます。マーシーは地声ハイトーンで少し”がなり気味”の歌い方。まだまだ喉に余裕がある時期なので、パワーあるボイスを聴けます。

全体的に高バランスな良作ですが、逆に突出したものが無いとも言える(笑)。

RE-SET (1998)

久しぶりのマーシー名義のソロ作品。なんとポニーキャニオンから出してました。だがアマゾンには売ってない( ノД`)

間違いなくこれがソロ最高作品!です。

大物ミュージシャンが何人か参加。各楽曲も良質なものばかり。更にマーシーの歌唱が本当に素晴らしい!表現力が半端なく、歌うとはこういうことだと改めて感じさせてくれたアルバム。

作詞も他の方から提供されたものも見事に歌い上げ、純粋なシンガーとして聴くのもイイ。

1曲目「魂はゆずれない」ではザック・ワイルドがギターをプレイ。楽曲バランスを無視したザックのプレイが色んな意味で憎い(笑)。

Stand by me」ではシャラが参加。このプレイを聴くとやっぱ二人の相性最高なんだな、と感じます。とにかく歌も良く、ギタープレイがまたイイ!めちゃくちゃ良い曲。

God Bless Dreamer」にはエリック・マーティンがコーラスで参加。マーシーには珍しい完全ハネた曲。軽快なリズムの中、広がりがありアドリブもあります。子供たちも参加してくれているコーラスは美しく、エリックの声もいいスパイスになってます。すごく優しい気持ちになれるグッドな曲。

Unchain my heart」の作詞はZIGGYの森重樹一。これもハネ系。マーシーの優しいメロディ全開です。音数の少ない彼のメロディスタイルが、リズムをハネさすことでこれほど変化するとは驚きです。アレンジも見事で、最後まで聴き飽きない。これもいいなぁ~^^

おそらく入手困難でしょうな。マーシー好きは要ゲット!

Our Way (2000)

音色はハードと言うよりヘヴィ。全7曲収録。マーシーの声は健在!

タイトルナンバー「Our Way」はマーシーらしいメロディ全開。サビに向かって疾走感が上がっていく構成が最高!個人的にはブリッジ(サビ前のフレーズ)の変化が一番好き。

愛を飾ろう」はヘヴィなサウンドなのにメロがポップなシャッフル曲。聴いていく内にクセになります。気楽な歌詞も面白く、彼のアイデアの豊富さが羨ましい!

Thank you」はバラード。バックの演奏も抑え気味にプレイされており、その分マーシーの歌唱を存分に楽しむことが出来ます。表現力がやっぱ素晴らしすぎる。楽曲構成は割とベタだとは思いますが、歌詞がやっぱりたまらない。特に絞めがイイ。

言葉にかえて (2000)

6曲収録のミニアルバムです。ピアノ伴奏とボーカルのみの構成で、アースシェイカーのバラードを歌い上げています。ラストの「言葉にかえて」は新録ですね。

いいですよ、いいんですが・・・、正直飽きるの早いです。
マーシーも実力出きってないと感じるのですが、いかがでしょうか。

アースシェイカーの良バラードたちを、ピアノ伴奏のみにしてしまうと、やっぱ物足りないなぁ~。私がわがままなんでしょうね、どうもスミマセン_(._.)_

悪戯天使 (2001)

●「STAY ON TOP(of the world)

the MARCY BANDの作品。色々なボーカリストがゲスト参加してます。中でも「STAY ON TOP」がイチオシ。何故なら、feat.二井原実、これに尽きる(^^)v

曲的には普通なんですが、マーシーと二井原実の夢のコラボ、当時は結構衝撃だった。同メロディを歌ってくれると、二人の個性の違いを明確に聴けてすごく面白い。どちらもやっぱ凄いっす!

NAUGHTY MONKEYS (2006)

こちらもthe MARCY BAND。女性ボーカルgi-naとのダブルボーカル。二人のハーモニーが心地よく響きます。ただ、楽曲群が真新しさはなく少し弱い印象。可も無く不可も無く。

ふぞろいのロックたち 其之壱 (2009)

西寺実。知る人ぞ知る大御所ボーカリストたちの饗宴作。

  • 西田昌史(EARTHSHAKER)
  • 寺田恵子(SHOW-YA)
  • 二井原実(LOUDNESS)

この3人で往年のヒットソングをカバー。やっぱこのキーで歌わせると、マーシーが断トツ歌い上げていますね。二井原氏は何歌っても二井原実(笑)。マーシーもそうですが、個性強し!

こうやって聴くと、歌謡曲っていいもんだなぁ、と素直に思います。やっぱり売れたのはそれなりの理由がある訳で、間違いなく曲のクォリティが高いですね。

そして好きなアーティストたちがカバーするのであれば、尚更素晴らしく響きます。かなりオススメ。

昇天SHOUT (2010)

●「昇天SHOUT
●「スキャンダル

the MARCY BAND作品ではコレが一番好きですね。「昇天SHOUT」も「スキャンダル」もマーシーらしいメロディ。前回より楽曲が格段に良くなっている。

こういうバンドは得てして”何でもあり”になりがちで、方向性が見えないことが多々ありますが、前回よりも統一性の取れたものに仕上がっているのではないでしょうか。

MARCY (2013)

●「授かりし命と共に
●「ONE-WAY DRIVER

マーシー最新ソロ作品。当時は彼の喉が心配で、このアルバムもどうかと思いながら購入しましたが、結果的には一先ず安心、という感じ。声は少し細いですが、高域は出てます。

そして新たな才能を知れたアルバム。この作品をプロデュースしているのは峰正典なる人物。さらに楽曲を提供しアレンジも行い、かつギターもプレイ。

授かりし命と共に」はめちゃめちゃオススメの曲ですが、まず「ギター誰だ?」となりましたね。ソロがとにかくカッコ良かった。スウィープで弾き倒してますから。

実は峰正典氏は、Girl U Needなど、マーシーの過去作に何度か参加していたようです。その時は特に何も感じなかったので、彼が私好みになったのか、私の耳が肥えたのか(笑)。

ONE-WAY DRIVER」がこのアルバムの中で最も好きなのですが、峰正典作詞作曲。これで完全に彼を認知することになりましたね。アレンジも歌詞も構成もギターも素晴らしいです!この曲でも彼の自慢のスウィープが炸裂しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は妥協せず、本気で書きました。

それ故、猛烈に長くなってしまいました。全部は見る人いないでしょうけど、気になるところをパッと見してくれるだけでも嬉しいかな。

それでマーシーや、アースシェイカーに興味持ってもらえたら尚グッド。

マーシーももう60歳近く。ハッキリと全盛期からは衰えが見えますが、それは仕方ないこと。それでも進み続けるその生き様こそ、まさに彼らしい。

何度も言いますが、私は超絶「ファン」でございます。
いつまでも、西田昌史、EARTHSHAKERと共に在り続けることは間違いありません。

こういうアーティストに巡り合えて、人生に、音楽に、心から感謝!