ぼっち音楽家にとって避けては通れない打ち込み作業。技術も知識も時間も必要で中々一筋縄ではいきません。
今やタイパ重視のこの時代。誰でも!素早く!簡単に!音楽を作れたら良いですよね。
頭の中にあるものを形にするのはどんな分野でも難しいのですが、こと音楽の世界においては極めて有用な製品が続々登場してきています。
今回はその内の一つ、声だけで楽曲を完成させる事が可能(かもしれない)DTMプラグインをご紹介。3製品程良さげなものを発見、ワクワクしながら実際に試してみました。
上手く…いくのかな?
Contents
はじめに
まず始めに、今回どういった製品を私が求めているのかをお伝えしときますね。製品ジャンル的に「ボコーダー」や「オートピッチ」の類ではありません。
声を楽器にしたいのです。
私自身腐ってもボーカリストが本業なので、メロディメイクするのは歌うのが一番早い。声で楽器演奏できればメチャ楽じゃね?って常日頃思っていたんです。
最近AIの技術革新が凄まじく、そろそろそういうのん出てるんじゃないかなぁ~と調べてみた訳です。
使用機材
- マイク…Sure SM57,Audio Technica AT4040
- オーディオインターフェース…Motu M2,Focusrite Scarlett Solo G1
- DAW…Studio One 5
今回の使用機材はこんな感じ。マイクはダイナミックマイクを2本、インターフェースも2つ試しましたが、何をどう使っても特に差はなくどの製品も感触は同じでした。
DAWソフトはStudio One 5。最新版にはしてません。UADがLunaのWin対応版を無料開放してくれたので、そのうちソチラに完全移行しようか思案中でございます。
製品紹介
Bace Technologies / Bace
- 本拠地…米国ミシガン州
- 特徴…ドラム特化、MIDI変換◯
- 対応…Mac/Win, VST3,AU
- 価格…$79
●結論…上手く動作しませんでした!
声でドラムを演奏できる製品。バスドラ、スネア、ハイハット、パーカッションの4つに声を割り当てて音を出します。声をMIDI変換してくれる数少ない製品ではあります。
ただ私の環境では上手く動作せずまともに試せてません。DAWが激重、しばらく使用するとクラッシュしてしまいました。
そんな状態ながら感想を述べるとすると、ボイス認識能力はいまいち。誤認識が多く、それを修正する作業を考慮すると正直手入力の方が早いですね。
う~ん、残念。環境にも依るかと思われますので、気になる方はご自身にてトライアルしてみて下さい。
▼Bace
https://bace.app/
Vochlea / Dubler2
- 本拠地…英国 ロンドン
- 特徴…ドラム◯、和音◯
- 対応…MIDI Capture Plugin(VST3,AU)
- 価格…¥22,000(ソフトのみ)
●結論…上手く動作しませんでした!!
声でドラ厶サウンド、コードなんかも生み出せる、この手の代表格プラグイン。Baceと同じく声をMIDI変換してくれる貴重なソフトですが、できる事の幅はBaceよりも段違いに広いです。
作り込みがしっかりされてるので内心本命視してたのですが、正直思っていたのとは違いました。認識は甘く更に音程がズレまくり。自分がスーパー音痴になった感触を得られました(笑)。
もしかしたら設定でどうにかなるかもですが、キーによる縛りが何よりキツい。自由に歌ったメロディをMIDIに変換できる事を期待していたのですが、そういうやつではないみたいです。
専用のマイクを使う事で本領発揮するとか、あるかもしれませんね。
▼Vochlea
https://vochlea.com/ja
Sonarworks / SoundID VoiceAI
- 本拠地…ラトビア
- 特徴…クラウド処理
- 対応…Mac/Win,VST3,AU,AAX
- 価格…€19.99,€39.99,€69.99
●結論…リアル楽器専門ボコーダーって感じ
AIの力で声を色んな音に変換できる製品。これは超高音質なボコーダーって感じです。ただ、エフェクティブな音ではなく、既存のリアル楽器を声で再現できる事がこの製品の強みだと思います。
他人の声や、ギター、ドラム、ピアノなどあらかじめ用意されている音を扱える感じです。音声変換処理はクラウド上で行われ、使用時間に応じて価格が設定されています。
でも、MIDI変換はされないので、手持ちの音源なんかにすり替えたりは出来ません。私のやりたい事とは残念ながら合致しませんですハイ。
▼Sonarworks
https://www.sonarworks.com/soundid-produce/voiceai
その他の類似?製品
ホント探しまくったんで、上記以外にも実は色々な製品を見つけております。ただ、狙った通りの事が出来るのかどうかは試してないので不明です。
機能的に無理な感じがしたり、なんか怪しそう?な印象を受けたりしたもので(笑)。なのでリンクは貼りません。調べたい方はコピペ検索して下さい。
- Kits.AI
- Dodo Midi2
- Transkr V2
- NeuralNote
- Synthesizer V
終わりに
私の希望を叶えるもの…
ありませんでした。
最後にもう一度、私のやりたい事というのは、歌ったメロディをまんまMIDI変換し、手持ちの音源を鳴らしたい。それだけ。
マイク入力される音声を“極めて正確”にMIDI変換(認識)する事ってまだ難しいみたい。マイク1本で楽曲を完成させる夢は今のところ実現不可能と判断いたしました。
残念です。
バックトラックは今まで通り、ちみちみ打ち込んで行きましょう。そのうち必ず進化するハズの技術だと思うので、そこは素直に期待しておきます。
使用機材や環境により、今回の私とは全然違う結果になる事は充分にあり得ます。気になるものは必ず実際にお試し下さいませ。